立命館大学産業社会学部教授。1953年、鹿児島県生まれ。立命館大学大学院社会学研究科修士課程修了。京都市社会福祉協議会に20年勤務(地域副支部長・ボランティア情報センター歴任)後、2001年より現職。専門は地域福祉論。「男性介護者と支援者の全国ネットワーク」事務局長。著書『ケアメンを生きる--男性介護者100万人へのエール--』、主編著『男性介護者白書--家族介護者支援への提言--』、『ボランティアの臨床社会学--あいまいさに潜む「未来」--』などがある。
今年(2015年)は、わが国が、育児休業や介護休業を謳った「ILO(国際労働機関)」の第156条約を批准して20年になる。「家族的責任を有する男女労働者の機会及び待遇の均等に関する条約」である。 "家族的責任条約"といわれるこの条約は1981年に採択された。だが、日本…続きを読む
ケアラー, ワークライフバランス, 介護
2015.08.13
「あったらいいな 介護者の 介護保険」 介護をテーマにした市民講座のお誘いを気軽に引き受け、その忙しさに後悔することもある。だが、それが縁でネットワークも広がり、教えられることも多く、あちらこちらを楽しく動き回っている。結果オーライだ。 この春に行った、愛知県春日…続きを読む
昨年の話だが、2つのお祝いの式に呼ばれた。ひとつは、たぶん日本で初めての男性介護者の会「東京都荒川区オヤジの会」、もうひとつはこちらも京都市の行政区で初めてできた家族介護者の会「虹の会」(京都市西京区)。 どちらも発足20周年を祝う会だ。東京のほうはあいにく体調を崩…続きを読む
私が事務局長を務める「男性介護者と支援者の全国ネットワーク(男性ネット)」の活動は、丸6年を迎えた。介護者と支援者という立場で携わってきた。 還暦を終えた今では、降圧薬の服用が毎朝の日課になり、脹脛の断裂の際は車いすや松葉杖のお世話にもなった。こんなことも重なって介護…続きを読む
京都暮らしが40年以上になった私だが、故郷は鹿児島。そこに今年92歳になる母が特別養護老人ホームで暮らしている。要介護5、全介助で認知症も患っている。日本ケアラー連盟の定義でいえば、離れて暮らす私も「気遣いケアラー」の1人かもしれないが、2人の妹家族が母に寄り添いながら施…続きを読む
介護と仕事の両立は難しい。とはいえ、両立させようという人が少しずつ増えているのはたしかなようだ。 平成24年の「就業構造基本調査」によれば、介護をしている雇用者(239.9万人)のうち介護休業等制度の利用者は37.8万人(15.7%)となっている。その内訳は、介護休…続きを読む
数年前、懸命に働いているのに貧しさから抜け出せない新しい貧困を称して「ワーキングプア」という言葉が生まれた。いま新たに、同じく働くことをテーマとする「ワーキングケアラー」が社会問題化している。男性では130万人がワーキングケアラー 2年前、ある30代の男性から…続きを読む
出産・育児期にあたる30代で就業率が落ち込み、子育てが一段落した後に再就職する人が増える「M字型就労」は、日本の女性就労の特徴だといわれている。 ところが障害児家族は、就職率が30代で谷になったまま低迷する、いわば「滑り台型」就労だ。 さらに障害児家族の子育ては、…続きを読む
ワークライフバランス, 介護, 介護離職
2015.05.19
少し前の日本では、家で療養する病人や障害者のことは、世間に隠すことが多かった。同様に、高齢者を介護していることも表沙汰にはしたくないという意識から、「介護の話なんか人にするもんじゃない」と家族の口に戸を立てていた。 特に、地域とのつながりの少ない男性介護者はこの思いが…続きを読む
あなたは「ケアラー」という言葉をご存知だろうか。一般社団法人日本ケアラー連盟では、ケアラーを「家族等無償の介護者」として以下のように定義している。◎病気の家族を看病し、気にかけている◎高齢者や障害のある家族をケアしている◎遠方に住む親を気にかけている◎ひきこもりや…続きを読む
家のことは一切妻に任せきりで、料理をしたこともなければ、靴下がどこに収納されているかもわからない。こんな昭和的な男性も、介護が始まれば生活は一変する。 入浴・排泄・移動といった介護の困難はもちろんだが、家事スキルのない男性にも炊事・掃除・洗濯・買い物などの慣れない家事を…続きを読む
日本の家族変容が激しい。日本の家族類型は、戦前の大規模家族から1960年代の高度経済成長期を経て、夫婦を中心とした「核家族」へと劇的に移行し、80年代にはほぼ完成した。 とはいえ、65歳以上の高齢者がいる家族に限れば、子どもや孫と暮らす人が半数近くいたという事実が、86年の…続きを読む
被虐対高齢者からみた虐待者の続柄出典:厚生労働省「平成24年度 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査結果」 独身の娘や息子が、親の介護に明け暮れるうちに、八方ふさがりになってしまう現実がある。なかには婚期を逃した、離職した…続きを読む
男性の介護は、とかく完璧を求める傾向にある。特に、それまでビジネス社会で生きてきた人は、介護を仕事のように考えてしまい、質の高いものを求めがちだ。「やるからには徹底的に」「手抜きせずに精一杯やる」という意気込みは一見よさそうだが......。 その思いは被介護者に向か…続きを読む
親が、あるいは妻が倒れた時、介護をする人が自分以外にいなかったら......。何をおいてもやるしかない。介護は待ったなしで始まることが多い。長患いの末の介護ならある程度の準備期間はあるが、突然降り掛かってきた介護に多くの男性介護者は戸惑いつつも、まずは本やインターネットな…続きを読む
現在、代わってくれる人のいないメインの介護者の3分の1は男性だ。ある日突然、家族が倒れ、今日から否応なく介護が始まるということは、決して珍しい例ではない。はじめての介護は何から手を付けたらいいのかわからない上、炊事や洗濯、買い物、ゴミ出しなど慣れない家事がのしかかる。さらに…続きを読む
妻や老親を介護する夫や息子たちが増えている。たまの休日に妻や嫁のサポートをするサブの介護者ではなく、誰も代わってくれる人がいないというようなメインの介護者だ。そういった男性介護者の数はすでに130万人に及んでおり、主たる介護者の3分の1を占めている。 身内の介護をしてい…続きを読む
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前編『コロナだけじゃない。世界中で毎年新たに3億7000万人超の性感染症』
毎年世界中で3億7000万人超の感染者があると言われる性感染症。しかも増加の傾向にある。性感染症専門のクリニックとしてその予防、検査、治療に取り組む内田千秋院長にお話を伺った。
あおぞらクリニック新橋院院長。1967年、大阪市…
(医)スターセルアライアンス スタークリニック …
ジャーナリスト、一般社団法人日本サプリメント協会…