連載「恐ろしい危険ドラッグ中毒」第22回

【閲覧注意】合成麻薬「クロコダイル」の常習者は離脱不可能、ゾンビ化し必ずや死に至る!

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腕の肉がゾンビ状態に 画像はモザイク加工をしたもの

 ロシアのシベリア地方を中心に爆発的に広まった自家製合成麻薬「クロコダイル(デソモルヒネ)」――。

 医師による処方箋がなくても100ルーブル(250円程度)ほどの安価で入手できる咳止め薬「コデイン」とガソリンを混ぜるだけで、化学的知識のない素人でも自宅などで容易に製造できる。そのため、高価なヘロインや大麻が購入できない貧困層を中心に、甚大な被害を及ぼした(第9回参照)。

 クロコダイルの製造法は、インターネットにより拡散した。この動きを逆手にとって、ネットを通じての合成麻薬の危険性を指摘する啓蒙活動も盛んになされた。また有害情報を発信するサイトの摘発と閉鎖も推し進められたが、危険ドラッグで見られた「いたちごっこ」と同じような現象が認められ、中毒患者の撲滅することはできなかった。

 そこで「物事は諸悪の根源を絶たねばダメ」との発想で、コデインの処方箋なしでの購入を禁止する方策をロシアの保健省は提唱した。しかし、製薬会社および薬店などの強力なロビー活動によって、十分な規制はできなかった。その結果、クロコダイルによる被害者はますます増加の一途たどった。

横山隆(よこやま・たかし)

小笠原記念札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認定クリニカルトキシコロジスト、日本腎臓学会および日本透析学会専門医、指導医。
1977年、札幌医科大学卒、青森県立病院、国立西札幌病院、東京女子医科大学腎臓病総合医療センター助手、札幌徳洲会病院腎臓内科部長、札幌東徳洲会病院腎臓内科・血液浄化センター長などを経て、2014年より札幌中央病院腎臓内科・透析センター長などをへて現職。
専門領域:急性薬物中毒患者の治療特に急性血液浄化療法、透析療法および急性、慢性腎臓病患者の治療。
所属学会:日本中毒学会、日本腎臓学会、日本透析医学会、日本内科学会、日本小児科学会、日本アフェレシス学会、日本急性血液浄化学会、国際腎臓学会、米国腎臓学会、欧州透析移植学会など。

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横山隆
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前編『大病院を転々した末にたどり着く「胃弱外来」 初診から約1カ月で8割の患者の症状が改善』

胃痛やもたれ、むかつきなどの症状があっても、検査の結果異常がないと診断され悩みを抱える患者さんが少なくない。こうした胃の悩みを抱える人たちのために開設したのが胃弱外来。患者さんの多くは新しく認知された『機能性ディスペプシア』や『胃食道逆流炎症』などの疾患だ。その具体的な治療法について話を伺った。

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