連載「Universal Jintai Japan(UJJ)=人体迷宮の旅」第7回

人骨芸術で装飾されたセドレツ納骨堂「コストニツェ」〜チェコで体験する「骸骨教会」の真骨頂

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
012601.jpg

世界一の人骨芸術と謳われるセドレツ納骨堂(http://jp.depositphotos.com)

 世界のカタコンベのなかでも最も有名かつ絶大な人気を誇っているのが、前回ご紹介したカタコンブ・ド・パリであるなら、それと双璧をなすスカル・チャーチ(骸骨教会)の真骨頂といえるのが、チェコのクトナー・ホラにあるセドレツ納骨堂「コストニツェ(チェコ語で「納骨堂」を意味する)」である。

 首都プラハから電車で約1時間でクトナー・ホラ駅に到着する。駅から世界遺産になっている聖マリア聖堂セドレツ納骨堂まで徒歩15分程度。その聖堂の敷地周辺がセドレツ墓地となっており、その敷地内の全聖人教会地下に納骨堂がある。この駅で降りて墓地に向かう人たちのほとんどすべてがこの世界有数の納骨堂を見たいと遠方から訪ねてきた観光客である。
  
 カタコンブ・ド・パリが約600万人もの遺体を収めて世界一の規模を誇っているのに対し、チェコのセドレツ納骨堂は約4万人の人骨を収め、そのうちの約1万体を使って作り上げた人骨芸術が建物内を埋め尽くしているのが凄い。あらゆる技巧を凝らし、その徹底したこだわりには圧倒されるばかりである。

 地下納骨堂の中心となる大きな広間は一辺77メートルの正方形で、四方に骨のピラミッドと呼ばれる巨大な骨塚がそびえ立ち、見上げれば天井からも無数の骨が吊るされている。中央には8脚のシャンデリアが飾られ、それらは大きさ2.5メートル、人のあらゆる骨を余す事なく使って組み上げられたという。

 その下には、4つの小尖塔にそれぞれ22個の頭蓋骨がつけられ、柱や壁には頭蓋と上腕骨で作られた花環装飾が施され、見渡す限り骨の過剰装飾が充満している。

 さらにこの教会の後見人であったシュヴァルツェンベルク家紋章も人骨を使って再現され、そこには人骨で造形されたカラスが頭蓋骨の左目を突いている。

ケロッピー前田(けろっぴー・まえだ)

身体改造ジャーナリスト。1965年、東京生まれ。千葉大学工学部卒後、白夜書房(コアマガジン)を経てフリーランスに。世界のアンダーグラウンドカルチャーを現場レポート、若者向けカルチャー誌『ブブカ』『バースト』『タトゥー・バースト』(ともに白夜書房/コアマガジン)などで活躍し、海外の身体改造の最前線を日本に紹介してきた。近年は、ハッカー、現代アート、陰謀論などのジャンルにおいても海外情報収集能力を駆使した執筆を展開している。著書『今を生き抜くための70年代オカルト』 (光文社新書) が話題に。近著に『CRAZY TRIP 今を生き抜くための“最果て"世界の旅』(三才ブックス)がある。

ケロッピー前田の記事一覧

ケロッピー前田
除菌で虫歯と歯周病を予防する「3DS」~薬を塗ったマウスピースを5分間はめるだけ
インタビュー 口腔内を除菌して全身疾患を予防する「3DS除菌」② 鶴見大学歯学部・探索歯科講座 花田信弘教授/山田秀則助教

第1回:口腔内の雑菌は100億個以上~<除菌治療>が歯周病と生活習慣病を防ぐ!
虫歯や歯周病の原因菌が、生活習慣病を引き起こす発症リスクになることがわかっているため、今後は虫歯や歯周病を直接治療するだけに留まらず、「予防歯科」の必要性が近年ますます高まってくる。鶴見大学歯学部付属病院では、3DSという治療法を用いて、歯科治療のみならず、全身疾患の予防を目的に画期的な専門外科を開設している。

理学療法士。日本で理学療法士として勤務した後、豪…

三木貴弘

滋賀医科大学社会医学講座(法医学)教授、厚生労働…

一杉正仁

近畿大学理工学部生命科学科ゲノム情報神経学准教授…

西郷和真