連載「“国民病”腰痛の8割以上はなぜ治らないのか」第31回

腰痛予防にランニングは効果あり!椎間板が健康的な状態に

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
「腰痛」予防にランニングは効果あるのか? 走ったら<椎間板が強化>された!の画像1

ランニングをしている人ほど椎間板が厚く水分が豊富(depositphotos.com)

 走ることの恩恵は多くある。体力の増進にとどまらず、『走れば脳は強くなる』(重森健太・著/インプレス刊)という書籍も発売されるなど、ランニングは今なおブームである。

 そして今年、「走ることで椎間板が強くなる可能性がある」という興味深い論文が発表された。

腰痛の原因となる椎間板ヘルニアとは?

 「椎間板」とは<脊柱にあるクッションのようなもの>と言えばわかりやすいだろうか。腰痛の原因の一つに「椎間板ヘルニア」がある。これは椎間板が裂けてしまい、中にある「髄核」という組織が飛び出したことで生じる腰痛だ(ヘルニアは「脱出・突出」の意味)。

 この飛び出した髄核が神経に触れると、下肢のしびれや痛みとなって現れ激痛となる。最悪の場合、手術を行う必要がある。椎間板ヘルニア自体は自然に治るが、それには数カ月かかることがある。そのため、その間の激痛を回避するために手術を選択する人は多い。

 なぜ椎間板が破れてしまうのかはさまざまな意見がある。一般的には、<不良姿勢>や<不適切な体の使い方>によって椎間板を含む腰部に負担をかけてしまうことが原因だと考えられている。

 たとえば、腰を曲げながらの圧迫や腰部のひねりが椎間板にダメージを与えることが、これまでの研究で報告されている。

 そうすると、「走ること」は腰に負荷をかけるリスクが生じる気がするが、反対に走ることで<強くなる>ことが示唆されたのだ。

ランニングをしている人ほど椎間板が厚く水分が豊富

 研究では、「スポーツなし」「20〜40㎞/週」「50㎞以上/週」を走るランナーの3つのグループになるように被検者76名(25歳~35歳の男女)が集められた。そして、MRIで椎間板の水分量の割合と厚さをそれぞれ調べた。

 その結果、「スポーツなし」のグループに比べて「走る」グループは、より水分が含まれており、さらに「週に50km以上走っている」グループは、椎間板の厚さも増していた。

 「水分を含んでいる」のは、より椎間板が健康的な状態だ。

 高齢になると「背が縮んだ」という話を聞いたことがあるかもしれない。もちろん、猫背や膝が曲がったことによるものもある。だが、椎間板が薄くなってきたことが原因だ。そして、椎間板が薄くなるのは、椎間板の水分が失われてしまうからである。

 つまり、水分を多く含んだ椎間板というのは若々しい証拠。今回の研究で、ランニングを日常的に行なっている人たちは、水分の多く含んだ椎間板を保持できている可能性が示唆されたのだ。

HIVも予防できる 知っておくべき性感染症の検査と治療&予防法
世界的に増加する性感染症の実態 後編 あおぞらクリニック新橋院内田千秋院長

前編『コロナだけじゃない。世界中で毎年新たに3億7000万人超の性感染症』

毎年世界中で3億7000万人超の感染者があると言われる性感染症。しかも増加の傾向にある。性感染症専門のクリニックとしてその予防、検査、治療に取り組む内田千秋院長にお話を伺った。

nobiletin_amino_plus_bannar_300.jpg
Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

あおぞらクリニック新橋院院長。1967年、大阪市…

内田千秋

(医)スターセルアライアンス スタークリニック …

竹島昌栄

ジャーナリスト、一般社団法人日本サプリメント協会…

後藤典子