ゴルファー片山晋呉さんの復活の陰に「再生医療」〜幹細胞治療で五十肩の痛みを改善

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片山プロの復活劇の陰に最新の「再生医療」が

 今年の日本男子ゴルフ界の大きな話題の一つが、10月のマイナビABCチャンピオンシップで片山晋呉プロが史上6人目(歴代5位タイ)となるツアー通算30勝目を挙げたことだ。

 しかし、真の立役者が「再生医療」であったことを見抜いたマスメディアは、いまだ皆無である。

「首と腰」の慢性的な故障に、約30年間、悩まされてきた

 片山プロは今夏、112年ぶりにゴルフ競技が復活したリオ五輪にも出場、おなじみのテンガロンハット姿がゴルフ事情に疎い一般人の目にも印象づけられた。その直後の快挙だけに、なぜ片山プロが復活したのか、さまざまな憶測が乱れ飛んでいた。

 永久シード保持者でもある片山プロは、実は長年「首と腰」の慢性的な故障に悩まされてきた。

 「中学2年生くらいからずっと背中が痛くて、約30年間、同じ場所が痛い。頸椎も椎間板ヘルニアの手術もやったし、PRP(多血小板血漿注入)も4年前にいち早く試みたし……健康オタク? ハイ、そうですね。唯一、岐阜に一軒あるという蛭の治療だけはたどり着いてないけれども、それ以外のほとんどをやりましたが、痛みは一向に取れなかったんですね」

 日大時代は33ものタイトルを獲得し、プロ転向後も年間5勝の賞金王(2000年)、3人目となる3年連続賞金王(2004~2006年)と快進撃。が、マスターズ4位(2009年)以降の燃え尽き症候群から通算30勝目までの道のりは長く、曲がりくねった軌跡だった。

 「痛みが当たり前だから試合には出るけれども、つねに不愉快だから周囲とも喧嘩になったり、練習にも行かなかったりね。僕は20代、30代で賞金王を獲って、今43歳だけど、まだ獲っていないから、やはり40代でもう1回獲りたいという気持ちはありますよね」

テニスプレイヤーのナダルも試みた幹細胞治療

 通算30勝達成の翌朝、各紙面の見出しに「50歳でシニア世界一」という彼が常々公言してきた「次の目標」が再度躍った。快挙の立役者を「異形パター」と書いた記事もあった。

 しかし、この快挙の陰に「再生医療」があった。再生医療といってもさまざまなものがあるが、片山プロが試みたのは、自分の脂肪細胞から幹細胞を取り出して培養し、目的とする部位に移植する方法だ。

 「幹細胞治療のことを最初に知ったのは、テニスプレーヤーのナダル選手の復活劇がその治療法によることを聴いた時ですね。僕も40代になって代謝は遅いし、治りも遅いし、もうこれしかないのかなぁ……とは正直、昨年から思っていて、あとはどこでやるのかという感じではいたんですよ」

 男子テニスで14度のグランドスラム優勝を誇るラファエル・ナダル選手は自らの幹細胞治療の施術を明かしている。彼の主治医によれば、テニス選手らに典型的な腰骨の関節問題を克服するため、脊椎の骨と骨の間に新しい細胞を導入する治療を施したという。

 治療を担当したひざ・関節再生医療専門の形成外科医、岩本拓院長(スタークリニック東京・ベイ)は、スポーツ・アスリートのための再生医療プログラムも開発している。「片山さんの場合は、いわゆる50肩と呼ばれる肩関節インピンジメント症候群が認められました。インピンジメント症候群とは、肩のところで腱の挟み込みや圧迫によって、痛みを起こすものです。痛みのある箇所に培養された幹細胞を注射することによって正常な状態に持って行きます」

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