AIとスパコンの進化が医療にもたらす9ステップ
齋藤氏によると、AIとスパコンを活用すれば、大きな意味を持たないとされる98%の遺伝子の機序を究明したり、タンパク質の代謝解析によって不老のメカニズムも解明できるかもしれない。AIとスパコン上の仮想現実(VR)の中で、n対nの生命現象の仮説も検証できる日も近いだろう。
最後に齋藤氏は、AIとスパコンの進化が医療にもたらす未来は、次の9ステップを踏むと予測している。
①AI・スパコンが、人間の医師の診断能力を上回る
②AI・スパコンが、既存薬の新しい効能を発見する
③AI・スパコンが、新しい診断基準・診断手法を確立する
④AI・スパコンが、新しい治療法・治療薬を開発する
⑤AI・スパコンが、新しい病気・病態を発見する
⑥AI・スパコンが、病気の概念を再定義する
⑦AI・スパコンが、生殖・成長・老化・進化の神秘を解明する
⑧AI・スパコンが、医療と生命科学をゼロから再構築する
⑨AI・スパコンが、生命体のリデザインを進める
AIとスパコンが引き寄せる衝撃のイノベーション!医療のポテンシャリティをどこまで広げ、人類の夢をかなえるのだろうか?
佐藤博(さとう・ひろし)
大阪生まれ・育ちのジャーナリスト、プランナー、コピーライター、ルポライター、コラムニスト、翻訳者。同志社大学法学部法律学科卒業後、広告エージェンシー、広告企画プロダクションに勤務。1983年にダジュール・コーポレーションを設立。マーケティング・広告・出版・編集・広報に軸足をおき、起業家、経営者、各界の著名人、市井の市民をインタビューしながら、全国で取材活動中。医療従事者、セラピストなどの取材、エビデンスに基づいたデータ・学術論文の調査・研究・翻訳にも積極的に携わっている。