血管を若返らせる効果も期待
乳酸菌が作り出すラクトトリペプチドの効果は、高血圧の予防だけではない。血管年齢を若返らせる作用があることも確認されている。
血管年齢というのは、その人の血管の状態が何歳に相当するのかという指標のようなもの。血管年齢が若いほど血管は柔らかく弾力性に富んでいるが、血管年齢が高いと血管は硬く、内腔が狭くなり、動脈硬化が進んでいることになる。動脈硬化が進むと、いずれ梗塞などの詰まりを起こしたり、血管の破裂などの原因となる。
ある実験では、実年齢より血管年齢の高い女性の被験者を2つのグループに分け、片方には食事指導を行い、もう片方には食事指導を行わずにラクトトリペプチドを含む飲料を1日1回摂取させ、8週間後に再び血管年齢をチェックした。その結果、食事指導だけのグループでは特に血管年齢に変化はなかったが、ラクトトリペプチドを摂取したグループは平均5歳もの低下が認められた。
ラクトトリペプチドを含む乳酸菌で、血管を若返らせ、高血圧や動脈硬化などとは、できるかぎり縁のない生活を送りたいものだ。高血圧予防に関連する乳酸菌には、BC90株やラクトバチルス、ヘルベティカス、CM4株などがある。