自宅で簡単に作れるクラウドブレッド(shutterstock.com)
海外のSNSを中心に話題となり、最近では日本でも低炭水化物ダイエットのツールのひとつのとしてブームの兆しをみせる「クラウドブレッド(cloud bread)」。
「ブレッド」と名がついていても、小麦粉やライ麦を使わないパンの代替品だ。見た目はピカタやお焼きに近く、「クラウド=雲」という名のとおり雲の形をしたフワフワとした、主食にもおやつにもなる食べ物だ。
もともとは、グルテンフリー食材として注目を集めていたが、食生活に簡単に取り入れられると話題に。自宅ですぐに作ることができるのも魅力のひとつだろう。
日本では、まだまだ馴染みの少ないグルテンフリー(グルテンを使用していない)食材。近年、アメリカで、グルテン過敏症などの小麦アレルギー発症者の増加にともない、グルテンフリー食材や専用レストランなどが話題になっている。
日本では俳優のディーン・フジオカさんが、グルテンアレルギーの持ち主として知られている。『週刊文春』が昨年11月、NHK朝の連続テレビ小説『朝が来た』収録時に、女優の萬田久子さんが差し入れたタコ焼きを「ボク、粉モノはダメなんです」と拒絶したことを「奇行」と報じたが、本年初頭のTV番組で、実はグルテンアレルギーで小麦粉類は一切NGであることを本人自ら告白している
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グルテンとは、小麦やライ麦など穀物に含まれているタンパク質のひとつだ。アレルギーがなければまったく無害だが、これを異物として反応してしまうのが、グルテンアレルギー(グルテン過敏症)だ。
食物アレルギーは子どもに多い症例だが、大人になって突然発症する場合もある。グルテンは吸水性で、加熱しても壊れにくい成分を持つため、パン(小麦粉)を主食とする欧米では、深刻な問題となっている。
自宅ですぐ試せるクラウドブレッド
グルテンアレルギーは、主にグルテンの摂取により自己免疫能力が小腸を攻撃してしまう。アメリカでも多いのは、下痢や便秘などの消化器系トラブルだ。
ほかにもアレルギー症状は個々で違うが、腕や背中の発疹などの皮膚症状や、膝や腰などの関節の痛みというケースもある。
怖いのは頭痛やめまいなどの神経系だろう。元気がなくなる、集中力がなくなる、気分に波があったりやる気がなくなる、活動レベルの低下、意識消失などだ。
病院での血液検査により検出は可能だが、実施している施設か少ないこと、また保険適用外となるため費用は4〜5万円ほどかかるといわれる。予防方法は、グルテンを含む食材を一切口にしないことだ。
逆にいえば、最近なんとなく体調不良が続いている、病院に行ったが改善しない、などがあれば、いっそグルテン断ちをして確認してみるのもいいかもしれない。
グルテンは小麦、ライ麦、大麦に含まれているが、米には含まれていない。パン、パスタ、うどんなどを避け、昔ながらの和食文化を実践してみるのもいいだろう。
とはいっても、「朝はパンで」という人も多いかもしれない。そんなときはぜひ、「クラウドブレッド」を試してもらいたい。自宅で簡単に作ることができ、普通のパン同様にさまざまなアレルンジが可能だ。