連載「恐ろしい危険ドラッグ中毒」第21回

遠征先の外国で麻薬に手を染めるアスリートたち! アメリカでは大麻が違法ではない州もあるが…

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海外旅行中は様々な誘惑や危険が潜んでいる

 この連載の第12回で、米国人のトラック運転手が強力な中枢神経興奮作用のあるαPVPが混入されたバスソルトをショップで購入し、その直後に注射して急死した例を報告した。

 先に記したように、米国では簡単に危険ドラッグが入手できる。同じような事態が、日本人観光客でも起こらないとも限らない。旅行中は解放された気分に浸り、隙が生じることもあるだろう。先に紹介したスポーツ選手も、やはり興味本位から罠にはまったものと思われる。 

 米国での大麻使用は、日本の法律では処罰できない。しかし、税関を通過して国内で所持・使用に及んだ場合は、処罰の対象となることは言うまでもない。

 危険ドラッグ、麻薬、覚せい剤は、インターネットを介して売買・輸入が行われているが、最近は税関での取り締まりが厳しくなってきている。とはいっても、いつでも誰でも自由に海外旅行ができる時代だ。海外旅行中は様々な誘惑や危険が潜んでいることを肝に銘じ、自制する必要があるだろう。

連載「恐ろしい危険ドラッグ中毒」バックナンバー

横山隆(よこやま・たかし)

小笠原記念札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認定クリニカルトキシコロジスト、日本腎臓学会および日本透析学会専門医、指導医。
1977年、札幌医科大学卒、青森県立病院、国立西札幌病院、東京女子医科大学腎臓病総合医療センター助手、札幌徳洲会病院腎臓内科部長、札幌東徳洲会病院腎臓内科・血液浄化センター長などを経て、2014年より札幌中央病院腎臓内科・透析センター長などをへて現職。
専門領域:急性薬物中毒患者の治療特に急性血液浄化療法、透析療法および急性、慢性腎臓病患者の治療。
所属学会:日本中毒学会、日本腎臓学会、日本透析医学会、日本内科学会、日本小児科学会、日本アフェレシス学会、日本急性血液浄化学会、国際腎臓学会、米国腎臓学会、欧州透析移植学会など。

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