皮膚の保湿効果や肌機能のバリア効果も
同時にこの実験のデータでは、皮膚の角層水分の含有量についても、大きな差が出ていた。ビフィズス菌発酵乳飲用グループは、疑似飲料グループに比べて皮膚の角層水分含量が有意に高い値を示していたのだ。つまり、ビフィズス菌を日常的に摂取していれば、肌の潤いが保たれるということになる。
また、乳酸菌やビフィズス菌を多く含むヨーグルトは、美肌づくりに最適な食品だ。ヨーグルトには、良質なたんぱく質やビタミンB2やビタミンAなどが含まれている。
ビタミンB2は皮膚の毛細血管を丈夫にし、ダメージを受けた皮膚を再生させる働きを持っている。ビタミンAは乾燥肌を防ぎ、汗腺や皮脂の機能を正常に保ち、皮膚の角化を促す効果がある。それによって、小じわなどの皮膚の老化を防いでくれる。また、皮膚の細菌感染を防ぐという役割も果たしている。
さらに、美肌のもうひとつの大敵には、ストレスがあげられる。ストレスがかかるとホルモンのバランスがくずれ、肌のバリア機能が低下したり、皮膚の血液量や水分含有量が減ってしまう。
それに対して、ヨーグルトの粘り成分がストレスによる肌の機能障害に効果を発揮し、肌機能を改善させることがマウスによる実験で確認されている。ヨーグルトの粘り成分というのは、乳酸菌が産出する多糖類だが、その粘り成分も美肌づくりに役立っているということになる。
美肌づくりに関わっている乳酸菌としては、サーモフィラス菌1131株、JBL05株、ブレーベヤクルト株、ブルガリア菌2038株などがあげられる。美肌作りを目指したい人は、このような乳酸菌が入っているヨーグルトを日頃から摂取していくとよいだろう。