イヤなことを忘れて「追い込みたい層」が増加
SITはとても時間の効率のよい運動法だ。この運動法は、脂肪燃焼を高めたりアスリートの心肺持久力をアップするために用いられてきた「ハイ・インテンシティ・インターバル・トレーニング(HIIT)」と同様の効果がある。HIITの運動効果も実証されている。
これらのトレーニングは、実際に身体を動かす時間は短いが、「オールアウト」、つまり「全力で行う」のが条件だ。ところが、これが実にキツイ。流行のコアトレ、体幹トレなどに比べると相当ハードだ。最近までさまざまなスポーツ専門誌でも取り上げられてきたものの、みんなに“喜ばれない”のでメジャーになれなかった。
しかし、最近のフィットネス業界では、運動しているひと時だけは思いっきり汗をかきたい、イヤなことを忘れて「思い切り追い込みたい」という層が増えている。
事実、ホットヨガなどのホットスタジオプログラムや全米でブームの新感覚バイクエクササイズ「スピニング」、ランニングエクササイズなどの愛好者が現れている。「やり切った!」という達成感もあるからなのだろうか。
ということは、SITのような著しい効果のあるインターバルトレーニングが今後定着する可能性もある。運動では「質」が大切であることは、これまでも訴えてきた。まさにSITに関する今回の研究報告は、それを裏付けるものではないだろうか。
皆さん、「忙しい」と嘆く前に1分間のエクササイズを!