減煙でタバコはやめられない〜世界最悪の「受動喫煙大国」は東京五輪までに変われるか!?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
5231-2.jpg

日本は世界でも屈指の受動喫煙大国(shutterstock.com)

 年間約6800人が受動喫煙で亡くなり、その半数以上が職場での被害と推定される国はどこか? 世界保健機関(WHO)の受動喫煙対策評価で、ここ数年、最低ランクの常連となっている国はどこか? 

 答えはいずれもJAPAN、それがわが国の恥ずべき現状だ。

 国際オリンピック委員会(IOC)とWHOの合言葉は「タバコのない五輪」であり、近年は会場のみか屋内施設(飲食店等を含む)が全面禁煙の国や都市での開催が慣例化してきているというのに。

 2020年の〝おもてなし五輪〟が決まっている東京都の場合、受動喫煙防止対策として国際標準の条例規制を検討したものの、飲食・サービス業界の反発であえなく結論を先送り。日本のタバコ規制は国際的にも遅いとの批判を背に、ようやく政府が新法制定の検討を始めたというのが実状だ。

「徐々に」ではなく「すぐに」でないと禁煙は成功しない

 そんな時代の趨勢を肌身でひしひしと感じ、健康面でも経済面からも「できれば来週から」「いや、来月こそは」「今年中にはぜひ」と自問自答を延ばしながらも節煙・減煙、あるいは期間限定の禁煙にトライしている人も少ないだろう。

 では、禁煙志願派であるあなたが一念発起で試みる際は、「すぐに止める」系か「徐々に止める」系か、どちらだろうか? そして前者・後者の効果差では一体、どちらに軍配があがると思われるだろうか? 興味深い研究報告が公表されたので紹介しておこう。

 報告の筆頭著者である英国・オックスフォード大学博士研究員のNicola Lindson-Hawly氏が以下のように話している。

 「従来の傾向として、禁煙を望む大半の人たちが、徐々に減らすほうが自分に適していると考えてきた。しかし、実際はそんな考えに反して、一度できっぱり止める方法のほうが禁煙成就には優位だという結果が得られた」

 医学誌『Annals of Internal Medicine』のオンライン版(3月14日)に掲載された同研究は、英国在住の成人喫煙者700人弱(平均年齢49歳で9割が白人、その半数が女性)を対象に行なったもの。被験者の平均喫煙数は1日20本だったという。

 まずは無作為に①断煙群(一度に禁煙する組)と、②減煙群(2週間かけて75%減らす組)に振り分けた。禁煙を前に①群にはニコチンパッチのみを使用させ、②群にはニコチンパッチ+短時間作用型のニコチンガムやトローチを使用させた。

 さらに全被験者に対して、看護師によるカウンセリングを実施。また、禁煙スタート日以降は、短時間で作用するニコチン置換薬を全員に提供する方法が採られた。その4週間後に「本当にタバコを止めているか」を血液検査で確認したところ、①群が49%なのに対して②群は39%。6週間後の継続率は、①群が22%、②群が16%という開きとなった。

若年性更年期障害を発症しても妊娠できる!? 大切なのは卵巣機能低下の予防法を知ること
インタビュー「若年性更年期障害」第3回 ポートサイド女性総合クリニック「ビバリータ」院長・清水なほみ医師

第1回:まさか20〜30代で更年期障害!?
第2回:20〜30代の「更年期障害」の治療法は?
更年期障害といえば40代後半から50代の病気と思われがちだが、20〜30代で同様の症状が現れる「若年性更年期障害」の患者も増えている。

藤田保健衛生大学医学部第一病理学教授。慶應義塾大…

堤寛

日本中毒学会評議員(同学会クリニカルトキシコロジ…

横山隆

新宿大腸クリニック院長。1988年、東京大学医学…

後藤利夫