禁煙成功にはすぐにタバコを断つことが大事! 徐々に減煙ではやめられない

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喫煙習慣は療法よりも意識変革でしか止められない!?

 この禁煙成功率を見せられて「カウンセリングや薬剤によるサポートがない場合と比べたら、高いほうの数値だと思います」と談話したのはMichael Fiore氏。米国政府の禁煙ガイドライン策定に関与するウィスコンシン大学校の教授だ。

 ①群のほうが優位な結果を得られた理由にFiore氏は、「徐々に減らす型の人たちは困難の壁に屈しやすい傾向があること」を指摘。その上で「医師はまず患者の好きな方法を選ばせてみて、失敗したら別の方法を奨めるのが良いでしょう」と助言を加えた。

 同大学医学部のTimothy B.Baker氏らによる禁煙研究では、12週間に渡る補助療法を(a)張り薬のニコチンパッチのみ群、(b)経口薬のバレニクリンのみ群、(c)ニコチンパッチ+ニコチントローチの併用群、という三派に区分(対象は補助療法未経験者1086人)。

 被験中の全員に6回のカウンセリングも実施した結果、7日間禁煙率の割合は26週後も52週後も(a)(b)(c)間で統計学上特筆すべき大差は認められなかった。同研究者らの見解は「禁煙補助療法は患者本人の好みや体質に合わせて選択すれば良い」との結論だった。

 4年後に東京五輪が控える日本に話を戻そう――。

 日本たばこ産業(JT)では2004年以降、無料の分煙コンサルティング活動を展開し、1万6000件以上の相談を受けてきた。

 一方、分煙意識を持ちながら「具体的な環境整備の方法がよくわからない」という飲食店・宿泊施設業者も少なくないようだ。東京都では飲食店やホテルを対象に分煙環境を整備するための補助金制度もあるのだが……。

 さて、4年間で日本の喫煙事情は大改革されるだろうか!?
(文=編集部)

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