連載第9回 サプリメントの天国と地獄

サプリメントを飲む意義とは? オススメは「基本的な栄養素」を補えるマルチビタミン&ミネラル

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頭痛や食欲不振、耳鳴りなどの不定愁訴にもサプリメントは有効shutterstock.com

 サプリメントを飲む意義は何でしょうか?

 それは、いろいろな理由で体に良い食生活を送るのが難しい時や不足している栄養を補いたい時に効率的に栄養を摂取し、栄養バランスを整えるのが本来的な役割と言えるでしょう。

基本は病気の予防、不定愁訴、栄養不足

 サプリメントの意義を大別すると、次の3つになると思います。

 まずは「予防」です。お医者さんが処方する薬は病気になった人のためのものであり、健康な人が「自分は糖尿病の家系だから」だとか、「両親が高血圧だから」と言っても、薬を処方してもらえるわけではありません。病気になる前に、自分に必要な、あるいは欠けている栄養素を補い、心配する生活習慣病などにならないよう心がけるという時に頼りになるのがサプリメントです。

 もう一つは「不定愁訴」の方々のためです。頭が痛い、だるい、食欲不振、めまい、耳鳴り、疲れやすい、不安感が続く、不眠症など、ストレスの多い現代社会には医療機関を受診しても異常が見つからず、はっきりした原因が分からない症状に悩んでいる人は数多くいます。病名が分からないので、薬ではなかなか対応できない人たちに、サプリメントは一つの支えになり得ます。

 最後は、血圧が高いとか、血糖が高いといった症状の根本原因に「栄養不足」がある場合です。こんな時は、医療機関で医薬品を処方してもらうなどの治療を受けるとともに、不足している栄養素をきちんと摂取できるように食生活を改善するべきです。忙しい現代人にとって、思う様に食生活を整えるのが難しい場合、サプリメントは強い見方になってくれるでしょう。

マルチビタミン&ミネラルがお勧め

 数あるサプリメントの中で何かお勧め品があるか聞かれれば、マルチビタミン&ミネラルを私は推奨します。

 サプリメントは、「すべての人に必要な基本的な栄養素」を基本にしたものと、「特殊な機能性を持つ成分」に特化したものに分けられます。サプリメントとしてまず摂るべきなのは、「すべての人に必要な基本的な栄養素」です。その中でも「ビタミンやミネラル」が不足している人が多く、それに最も合致するのがマルチビタミン&ミネラルなのです。

 人間に必要な栄養素は、三大栄養素といわれる炭水化物、タンパク質、脂質に、ビタミンとミネラルを加えた五大栄養素です。この中でビタミンやミネラルは、生命活動のあらゆる場面で多種多様な働きをし、私たちの健康で活力ある生活を影で支えてくれますが、食生活の偏りなどによって不足することも多い栄養素と言えます。

田村忠司(たむら・ただし)

株式会社ヘルシーパス代表取締役、日本抗加齢医学会会員、NRサプリメント・アドバイザー(一般社団法人 日本臨床栄養協会)。1988年、東京大学工学部産業機械工学科卒業後、株式会社リクルートに入社。10年間にわたり、通信事業を中心に経営戦略、新規事業立案、マーケティング戦略立案に従事。1998年、「日本老化制御研究所」を擁する日研フード株式会社に入社。取締役経営企画室長、サプリメントの製造子会社の代表取締役社長として活動。2006年、「医療従事者が自信を持って使えるサプリメントを提供して欲しい」との医師・薬剤師からの要請に応えて、医療機関専用サプリメントの専門メーカー株式会社ヘルシーパスを設立。栄養療法に取り組む医師・歯科医師へのサポート・情報提供のため、日々、全国各地を飛び回り、楽しく仕事に取り組んでいる。著書に『サプリメントの正体』(東洋経済新報社)がある。

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