連載「サプリメントの天国と地獄」第1回

サプリメントや健康食品に不適正表示が続出! 良質で効果的なものを見分ける方法は?

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 サプリメントはコンビニやネット販売などで簡単に手入れることができますが、国による厳重な審査もないため、粗悪品と良質なものが入り交じっており、見極めるのが難しいという一面があります。
 
 東京都が毎年行っている「健康食品試買調査」(2013年)の結果によると、ドラッグストアや健康食品などの店で購入した製品では55品目中39品目に、インターネットなどの通信販売で購入した製品では、70品目中69品目に不適正な表示・広告が見つかりました。ちなに前年の2012年の調査では、お店では45品目中29品目に、ネットでは80品目注78品目が不適正という結果でした。つまり、サプリメントは不適正表示が極めて多く、特にネットでは「適正」なものを見つけるのが難しいことが分ります。
 
 こうした状況にある中で私たちはどのようにしてよいものを見つけることができるのでしょうか。方法の一つは、薬剤師さんから購入することです。つまり、薬局に行き、薬剤師さんに相談してビタミンやミネラルを含んでいる製品を買うのです。これは正確にはサプリメントではなく、「第○類医薬品」と表示された医薬品としての栄養剤です。各種ビタミンやカルシウム、マグネシウムなど様々な種類がありますから、薬剤師さんからいろいろ話を聞いて自分に一番合ったものを選ぶことも可能でしょう。
 
 医薬品なので品質面では安心できますし、効果・効能が明確に書いてあります。ただ、マルチビタミン&ミネラルといった多種類の栄養素をまとめて摂れるものは少ないようです。また、意外に添加物が多いという側面もあります。
 

何よりもまずパッケージをしっかり読む

 サプリメントを購入する際には、パッケージに記された情報をちゃんと読むこと。以下の3点に気を付けてください。

①成分 
まずは、私たちが生きていく上で不可欠な栄養素のバランスを整えることが大切です。サプリメントも、最初は基本的なビタミンやミネラルが含まれているものを選びましょう。目新しい新素材はその後で検討すれば十分です。
②含まれている栄養素の量
含まれている栄養素の量がきちんと記載されているものを選びましょう。含有成分の効果を魅力的にPRしているのに、配合量の記載が無い製品は不誠実だと考えられます。
③原材料表示
原材料の欄は多く使った順に記載されています。最初の方に糖類や添加物が書いてあるものは避けましょう。

インターネットもしっかりとした情報サイトを利用

 なお、インターネットやテレビショッピングを初めとする通信販売でのサプリメント購入は、パッケージをしっかり確認できず、不誠実な製品を掴むリスクが大きいので特にご注意ください。商品の魅力や体験談などがタップリ記載されていても、肝腎の成分量や原材料表示が表示されていなければ、その製品は不誠実な商品であると判断して購入を止めるのがお勧めです。

 インターネット上のサプリメントに関する情報も、それが正しい研究に基づいたものとは限りません。現実には、自社の商品を販売する目的で掲載されているものの方が圧倒的に多いと考えるべきと思います。
 
 日本語で書かれていて信頼できるウェブサイトとしては、独立行政法人国立健康・栄養研究所のデータベース『「健康食品」の安全性・有効性情報』があります。広告で見たり、知り合いに進められたサプリメントを購入する前に、一度閲覧してみることをお勧めします。

 この連載では、急速に拡大を続けるサプリメント市場の動向を視野に入れながら、サプリメント産業の裏表、サプリメントの正しい選び方と付き合い方、さらには個々人の健康管理に適したオーダーメイドサプリメントの可能性まで広く見ていきたいと思います。

連載「サプリメントの天国と地獄」バックナンバー

田村忠司(たむら・ただし)

株式会社ヘルシーパス代表取締役、日本抗加齢医学会会員、NRサプリメント・アドバイザー(一般社団法人 日本臨床栄養協会)。1988年、東京大学工学部産業機械工学科卒業後、株式会社リクルートに入社。10年間にわたり、通信事業を中心に経営戦略、新規事業立案、マーケティング戦略立案に従事。1998年、「日本老化制御研究所」を擁する日研フード株式会社に入社。取締役経営企画室長、サプリメントの製造子会社の代表取締役社長として活動。2006年、「医療従事者が自信を持って使えるサプリメントを提供して欲しい」との医師・薬剤師からの要請に応えて、医療機関専用サプリメントの専門メーカー株式会社ヘルシーパスを設立。栄養療法に取り組む医師・歯科医師へのサポート・情報提供のため、日々、全国各地を飛び回り、楽しく仕事に取り組んでいる。著書に『サプリメントの正体』(東洋経済新報社)がある。

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田村忠司
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