連載第6回 サプリメントの天国と地獄

100円ショップで買えるサプリから超高級サプリまで 値段はいくらが適正?

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サプリメントの品質を見極める基準のひとつが価格 shutterstock.com

 サプリメント選びで最も重要なポイントの一つに価格があります。あまりにも高価だったり、安すぎたりするものは注意が必要です。

 サプリメントは厳重な審査を経て承認される医薬品と違って、あくまでも食品の一つです。原材料や製造工程、生産設備、安全性などが厳重に第三者からチェックされることが義務づけられているわけではありません。このため、実際の製品には良いものもあれば、粗悪品もあるという玉石混交の状態です。

 ではどうやって品質を見極めればいいのでしょうか。その目安の一つとなるのが価格です。サプリメントのメーカーは配合量の多さや低価格であることを売りにしたり、逆に高品質、希少品であるというイメージを強調しようと高い値段を付けたりしているところもあります。こうした中でよいものを選択するには、価格を見極めるための基本的な考え方を頭に入れておく必要があります。

 まず、ある程度の品質を確保するためにはそれなりのコストがかかります。これまで見てきたようにサプリメントには、天然由来の原料から作られたものと化学的に作られた合成原料を使っているものの二つが存在します。合成原料を使うサプリメントは、大量生産が可能で、高濃度で比較的安価だというメリットがあります。しかし、工場で化学的な工程を経て生産するには、不純物を取り除いたり、精密に化学反応を制御したりする必要があるため、高い技術力や費用を要します。ですから、あまりにも安価なサプリメントは、価格を下げるための手抜きが隠されている可能性があるのです。

マルチビタミン&ミネラルなら月3000円~1万円位

 一方、天然由来の原料を使ったサプリメントは、そもそも天然の植物や野菜・果物などから成分を抽出するため、コストを安くすることは難しいようです。だからといって、青天井に価格が高くなるというものでもありません。

 世の中には、「あなたのお肌に20代の張りとみずみずしさを与えます」とか、「ガンからあなたを救います」などと過剰な宣伝を行い、月数万円から数十万円の破格な値段を付けたものも存在します。こうした商品は購入者の弱みや願望につけ込んで高い売り上げを上げようという下心が垣間見えるようでお勧めできません。

 プラセボ効果といって、デンプンの偽薬(プラセボ)を2つのグループに同量与え、一つのグループには1日1万円のサプリメントだと説明し、もう一方には1日100円のサプリメントだと言って渡すと、値段の高い方を飲んだグループには、より高い健康増進効果が認められるそうです。高いサプリを買い、その効能を信じることで、確かに効果を得られることはあるでしょう。

 しかし、わざわざプラセボ効果を期待して高いおカネを出す人はほとんどいないでしょうし、誰もが気軽に大金を出せるわけでもありません。普通の人は、適正価格で良質なサプリメントを選ぶ方法を望んでいると思います。

 値段と品質を考えれば、やはり高すぎるもの、安すぎるものは避けた方が無難です。含有される成分の質や量などの性能にもよりますが、マルチビタミン&ミネラルであれば、適正価格は1カ月3000円~1万円ぐらいではないでしょうか。いくらでもおカネをかけられるという方は別にして、妥当な価格で間違いのないものを選んでいただきたいと思います。


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田村 忠司

田村忠司(たむら・ただし)
株式会社ヘルシーパス代表取締役、日本抗加齢医学会会員、NRサプリメント・アドバイザー(一般社団法人 日本臨床栄養協会)。1988年、東京大学工学部産業機械工学科卒業。同年、株式会社リクルートに入社。10年間にわたり、通信事業を中心に経営戦略、新規事業立案、マーケティング戦略立案に従事。1998年、「日本老化制御研究所」を擁する、日研フード株式会社に入社。取締役経営企画室長、サプリメントの製造子会社の代表取締役社長として活動。2006年、「医療従事者が自信を持って使えるサプリメントを提供して欲しい」との、医師、薬剤師からの要請に応えて、医療機関専用サプリメントの専門メーカー、株式会社ヘルシーパスを設立。栄養療法に取り組む医師・歯科医師へのサポート・情報提供のため、日々、全国各地を飛び回り、楽しく仕事に取り組んでいる。著書に『サプリメントの正体』(東洋経済新報社)がある。
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田村忠司(たむら・ただし)

株式会社ヘルシーパス代表取締役、日本抗加齢医学会会員、NRサプリメント・アドバイザー(一般社団法人 日本臨床栄養協会)。1988年、東京大学工学部産業機械工学科卒業後、株式会社リクルートに入社。10年間にわたり、通信事業を中心に経営戦略、新規事業立案、マーケティング戦略立案に従事。1998年、「日本老化制御研究所」を擁する日研フード株式会社に入社。取締役経営企画室長、サプリメントの製造子会社の代表取締役社長として活動。2006年、「医療従事者が自信を持って使えるサプリメントを提供して欲しい」との医師・薬剤師からの要請に応えて、医療機関専用サプリメントの専門メーカー株式会社ヘルシーパスを設立。栄養療法に取り組む医師・歯科医師へのサポート・情報提供のため、日々、全国各地を飛び回り、楽しく仕事に取り組んでいる。著書に『サプリメントの正体』(東洋経済新報社)がある。

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