「ED治療薬」の偽造品で副作用も(depositphotos.com)
「ED(勃起不全)」患者は軽症を除いた、中等症と重症の患者の数だけ見ても、日本には推計1130万人いるといわれている。これは糖尿病の患者数よりも多く、EDはそれだけポピュラーな病気だ。
「EDは、加齢によって血流が落ちると起こるもので、恥ずかしいことではありません。気になる人はきちんと病院やクリニックを受診してほしいと、私たちは訴えています。性機能が落ちても自分は困らない、という人は問題ありませんが……」
こう話すのは、昭和大学藤が丘病院泌尿器科の佐々木春明教授。佐々木教授が「ED患者はきちんと医療機関で受診を」と訴えるのには訳がある。
現在、ネット上では、ED治療薬の販売が横行している。そのなかには多くの偽造品が混じっており、服用者のなかには、深刻な健康被害に見舞われるケースが多発しているからだ。
偽ED治療薬による副作用も
「現在、日本で認可されているED治療薬は、バイアグラ・レビトラ・シアリスの3種類。これら正規品でも、期待した以外の作用、つまり副作用がないわけではありません。めまいやほてり、頭が重くなるといった症状です。ところが偽造品の場合は、含まれている不純物による副作用を引き起こすことがあります」
具体的には、じんましん、気分が悪くなる、不整脈、下痢、吐き気、首が痛くなる、食欲がなくなる……などだ。
「なかには、勃起させる成分すら入っておらず、セックスに対するさらなる自信喪失につながり、EDが悪化する場合もあります」