「眠気の正体」が判明!
もう一例紹介しておきたいのが、筑波大学の柳沢正史教授(神経科学)らが、6月13日付の英国科学誌『ネイチャー』電子版で発表した「眠気の正体」に関する研究報告である。
柳沢教授らがマウス実験から発見した示唆によれば、「80種類の脳内タンパク質の働きが活性化すると眠くなり、眠りに就けばその働きがおさまる」とのこと。彼らが「スニップス」と命名した、このタンパク質群こそが、「眠気の正体」と見られる。
このスニップスが睡眠を促すことで、神経を休ませ、各機能の回復につなげているというのが研究陣の見解だ。同教授によれば、今回の成果が「睡眠の質の向上や、不眠など睡眠障害の治療法の開発につながる可能性がある」という。
最後は「シエスタ(お昼寝)」をめぐる話題を一つ。最近は日本でも、午後の作業効率や集中率アップの効果を認めて短時間のお昼寝を導入する企業が増えている。
一方、そんなシエスタ公認企業を募って、自社製品の『ふとんコンディショナー』無料提供キャンペーンを実施中(=8月末まで。応募数に達し次第終了)なのがレイコップ社だ。
通称「ふとコン」は布団内を、ヒトの快眠温度とされる「33℃」に基づき、寝入り時「-1℃」、目覚め時「+1℃」と、眠りのメカニズムに合わせて自動操作してくれる。
その快眠の充実度が利用者に好評で、雑誌の「東大生・京大生が就職したい企業」調査でランク入りした某ベンチャー企業も導入中。「集中室」と呼ばれる部屋に設置されて社員にも好評なんだとか。
確かに、つかのまの公認シエスタでストレスをふり払い、午後の効率化を計るほうが最良でより具体的な働き方改革につながる、とはいえそうだ。
(文=編集部)