自覚のない眠気で自動車事故! 気づかない睡眠時無呼吸や寝不足がもたらす事故リスク

この記事のキーワード : 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
自覚のない眠気で自動車事故! リスクが高い睡眠時無呼吸」や「寝不足」の人はのの画像1

寝不足の人は眠気を自覚していなくても自動車事故のリスクが!(depositphotos.com)

 4年前の1月、春から新社会人となる学生310名を対象に実施された『睡眠に関するアンケート』(ワコール調べ)のおいて、彼らが「変えたいと思っている生活習慣」の第1位は「睡眠」だった。

 平均的な睡眠時間も「6時間~6時間半」の男女回答が19.7%と最も多く、ホンネ(理想)は「あと(+)1時間眠りたい」と寝不足気味を自覚する層が首位を占めていた。

 次に『BMC Medicine』(3月20日オンライン版)に載った、米ブリガム・アンド・ウイメンズ病院のDaniel Gottlieb氏らによる睡眠不足に関する研究報告に話題を移そう。

 その最新知見によれば、一時的に呼吸が停止する「睡眠時無呼吸」がある人や、日常的に睡眠不足気味の人の場合、たとえ「眠気」を感じていなくても、自動車事故を起こすリスクが高い傾向が判明した。

 Gottlieb氏らは今回、地域住民における睡眠時無呼吸や睡眠時間/眠気が自動車事故にどのような影響を及ぼすか、その度合いを評価するために分析研究を実施した。

 被験対象層は、米国立心肺血液研究所(NHLBI)が行なった観察研究(Sleep Heart Health Study)の参加者中、追跡開始から2年後の質問票に回答した人々――具体的には、自身の睡眠や自動車運転に関するデータが得られた40歳~89歳の男女3201人(平均年齢62歳)だった。

 彼らのうち、過去1年間で「1回以上の自動車事故」を経験した人が222人(6.9%)。解析を進めると、重症の睡眠時無呼吸がある人は、ない人の場合と比べて、自動車事故が123%以上アップすることが読み取れた。

 また、軽症から中等症の睡眠時無呼吸も、ない人の場合と比べて、同リスクが13%アップすることが示された。

 睡眠時無呼吸が原因ならば自分とは無縁――そう他人事で済まされないのが、冒頭の睡眠時間が「平均6時間」と短く、不足気味を自覚する人々の場合だ。

バナー1b.jpeg
HIVも予防できる 知っておくべき性感染症の検査と治療&予防法
世界的に増加する性感染症の実態 後編 あおぞらクリニック新橋院内田千秋院長

前編『コロナだけじゃない。世界中で毎年新たに3億7000万人超の性感染症』

毎年世界中で3億7000万人超の感染者があると言われる性感染症。しかも増加の傾向にある。性感染症専門のクリニックとしてその予防、検査、治療に取り組む内田千秋院長にお話を伺った。

nobiletin_amino_plus_bannar_300.jpg
Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

あおぞらクリニック新橋院院長。1967年、大阪市…

内田千秋

(医)スターセルアライアンス スタークリニック …

竹島昌栄

ジャーナリスト、一般社団法人日本サプリメント協会…

後藤典子