「アルコール」と「がん」の因果関係が判明! エタノールが造血幹細胞のDNAの二重らせんを切断

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なぜ飲酒と喫煙が重なると怖いのか?

 さて、飲酒のリスクは、まだある。

 国立がん研究センターが行なった多目的コホート研究(JPHC研究)の成果報告「飲酒とがん全体の発生率との関係について」を見よう(『British Journal of Cancer』2005年92巻182-187ページ)。この報告は、岩手県から沖縄県までの9保健所管内に居住する40~59歳の男女約約7万3000人を対象に、平成13年(2001年)まで追跡調査したものだ。

 調査開始から約10年間の追跡期間中に、約7万3000人のうち約3500人が何らかの「がん」を発症していた(発症率約4.8%)。つまり、飲酒量が1日平均2合以上3合未満のグループは、がん全体の発生率が1.4倍、1日平均3合以上のグループは1.6倍。酒量が過ぎれば将来がんになりやすい事実が裏付けられた。

 なお、日本酒1合と同じアルコール量は、焼酎なら0.6合、泡盛なら0.5合、ビールなら大ビン1本、ワインならグラス2杯(200ml)、ウイスキーダブルなら1杯になる。

 この結果を、喫煙者と非喫煙者吸に分けて調べると、非喫煙者は飲酒量が増えても、がんの発生率は高くなかったが、喫煙者は飲酒量が増えれば増えるほど、がんの発生率が高まった。ときどき飲むグループと比べると、1日平均2〜3合以上のグループは1.9倍、1日平均3合以上のグループは2.3倍もがんの発生率が高かった。この事実から、飲酒によるがん全体の発生率は、喫煙によって高まる事実が確認された。

 なぜ飲酒と喫煙が重なるとリスクが強まるのか? その主因は、エタノールをアセトアルデヒドに分解する酵素が、たばこの煙の中に含まれる発がん物質を同時に活性化させるためだと考えられている。

 愛飲家も愛煙家も、実に耳が痛い。しかし、過剰な飲酒も喫煙も、あなたの人生をじわじわと破綻させ、生命を刻々と縮める。とはいえ、こうも底冷えする夜は、熱燗かお湯わりで温まりたいところだが……。
(文=編集部)

●参考文献
多目的コホート研究(JPHC研究)の成果報告

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原因不明で治療法がなく多くの患者さんが回復をあきらめていた難治性のむちうち症。東京脳神経センターで進む独自の治療で、めまい、動機、吐き気などの全身症状やうつ症状などの不定愁訴が大幅に改善しているという。その具体的な成果についてお話を伺った。

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