連載「恐ろしい危険ドラッグ中毒」第45回

美味だが危険なフグの猛毒! 中毒は10年間で240件、有効な解毒薬はナシ

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我が国におけるフグ中毒の発生状況

 厚生労働省の食中毒統計資料によると、2007~2016年の10年間では、全国で240件発生し、総患者数は354人で、9人の死亡例が認められたと報告している。

 そのほとんどが、自分で釣ってきたり他人から受け取ったりしたフグを、自分自身で調理して中毒症状を呈したケースである。

 フグ中毒を起こさないために留意すべきことは、絶対に素人は調理しないこと。特にフグの肝臓、卵巣などの内臓は、フグの種類の如何にかかわらず絶対に口にしてはならない。フグ料理は、資格を有する調理師に任せることが災難に遭わない最も留意すべき点である。
(文=横山隆)

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横山隆(よこやま・たかし)

小笠原記念札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認定クリニカルトキシコロジスト、日本腎臓学会および日本透析学会専門医、指導医。
1977年、札幌医科大学卒、青森県立病院、国立西札幌病院、東京女子医科大学腎臓病総合医療センター助手、札幌徳洲会病院腎臓内科部長、札幌東徳洲会病院腎臓内科・血液浄化センター長などを経て、2014年より札幌中央病院腎臓内科・透析センター長などをへて現職。
専門領域:急性薬物中毒患者の治療特に急性血液浄化療法、透析療法および急性、慢性腎臓病患者の治療。
所属学会:日本中毒学会、日本腎臓学会、日本透析医学会、日本内科学会、日本小児科学会、日本アフェレシス学会、日本急性血液浄化学会、国際腎臓学会、米国腎臓学会、欧州透析移植学会など。

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