気をつけたい「夕暮れ太り」! 夕方から夜は過食に走りやすい魔の時間帯

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夕方から夜間の時間帯に「過食」に走りやすい傾向が(depositphotos.com)

 「オリンピックには魔物がいる」とは、アスリートたちの間でよく口にされる言い伝え。現状より多少なりとも「痩せたい」と望む人々には、どうやら「日没後」が要注意の時間帯のようだ。

 夕方から夜にかけては(他の時間帯に比べ)食べ過ぎてしまう危険性が増す――。そんな可能性が肥満者たちへの小規模実験によって示され、昨年(2017年)末の『International Journal of Obesity」(12月13日オンライン版)に掲載された。

食欲が最も低下するのは午前8時、最も増すのは……

 9時~17時の働き方に代表される多くの人々は、夕方から夜にかけて空腹感が強まるとされている。しかも、塩辛い高カロリー食品や甘いものをより摂りたくなる理由も併せて、その要因が概日リズム(いわゆる「体内時計」)にあることは先行研究が示唆している。

 ヒトは「意識する/しない」を問わず1日周期でリズムを刻んでおり、日中のカラダは活動状態、夜間は休息状態に切り換わる。その体内時計の仕組みゆえ、ヒトの食欲が「最も低下するのは午前8時」で「最も増加するのは午後8時」ということも示されてきた。

 だが、そんな食欲と時間帯の関係性に加え、人間特有のストレスはどんな連鎖作用を及ぼすのか? これに関しては解明されてこなかった。米ジョンズ・ホプキンス大学のSusan Carnell助教授(精神・行動学)らによる今回の実験報告は、その点に踏み込んだ最新知見である。

黄昏以降は飢餓ホルモンが吠える?

 被験対象には18~50歳の幅広い肥満者たちが選ばれた。彼らの半数までは長らく「過食」に悩み苦しんできた肥満者で、いずれも「むちゃ食い障害(過食性障害:Bringe eating disoder: BED)と診断されていた。

 この「むちゃ食い障害(過食性障害)」と「過食症」が異なるのは、前者の場合、後者に伴う代償行為(嘔吐や下剤使用)がない点にある。それゆえに必然的に太っている人が多いのだ。

 他にも「むちゃ食い」の特徴は、かなり早く食べる、満腹でも気持ち悪くなるまで食べ続ける、生理的空腹感を覚えない時でも大量に食べる、それらを恥じているから独りで食べる、過食後の自己嫌悪や罪悪感からパーソナリティー障害や大うつ病性障害、物質関連障害の有病率も高い……などがある。

 Carnell助教授を主任研究者とするスタッフ陣は、今回、対照的な2つのホルモンに着目して実験を行なった。一つめが、胃から分泌されて食欲増進を促す「グレリン(飢餓ホルモン)」。

 もう一方が、腸管から分泌されて食欲の抑制に機能する「ペプチドYY(充満ホルモン)」。試験期間を通じて、両ホルモンの血中濃度の推移を観察分析するのが目的だった。

 被験者たちには、時間帯別の2つの実験方法への協力を仰いだ。まずは日を分けて「8時間の断食後」という同じ条件下、1回目は午前9時に、2回目は午後4時に、それぞれ608kcalの流動食を摂取してもらった。

 次いで「食欲とストレス」の連鎖性を探る目的から、午前9時版/午後4時版それぞれの摂取2時間後、「冷たい水に手を漬けて2分間我慢してもらう」というストレスチェックを行なった。

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