妊娠を望むなら静かな寝室? 夜の騒音で男性の「不妊確率」が14%も上昇!

この記事のキーワード : 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

寝室の騒音は妊娠に重要なホルモンに悪影響を

 韓国研究陣の成果に対し、生殖内分泌学及び不妊症専門医の立場からJames Nodler博士(米国ヒューストン・メソジスト病院)は、こんな見解を寄せている。

 「慢性的な寝室の騒音は、妊孕性に重要な他ホルモンの放出を促す脳内のGnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)に悪影響をおよぼす可能性が指摘されている。GnRHの産出が抑制されると男女を問わず、妊孕性を維持するためのバランスが崩れるのは生物学的に自明の理である」

 もう一人の不妊治療専門家、アトランタのJennifer Kawwass博士(エモリー・リプロダクティブ・センター)はやや辛口気味にこう語る。

 「過度な高デシベルの曝露が何らかのかたちで精液の悪化と関連する可能性はありますが、今回の実験だけでは長期に渡る騒音曝露が男性の不妊症を引き起こすという因果関係をも確立したとは言い難いと思う」

 たとえば今後の課題として、静かな寝室を持つ男性と騒々しい寝室系の男性双方のホルモン値を測定/比較すべきである、という点では前出のNodler氏も同意見だ。しかしながら、こうも言う。

 「寝室の騒音を減らすだけで妊孕性が向上するかもしれないと考えるのは興味深い話ではある。妊娠を不安視する男性には良好な睡眠衛生の措置を実践するよう薦めたいし、ベッドの中での映像鑑賞などはやはり避けるほうが賢明だろう」

 スマホの愛蔵音源をイヤホンで聴きつつ、睡魔が襲ってくるまでのつかのまを画像&映像三昧で過ごす。すると寝れなくなって……という「ながら不眠族」は数知れず。が、それが下半身の男性力を弱めたり薄めたりしていると考えたら、さっさと眠りについたほうが賢明かも。
(文=編集部)

バナー1b.jpeg
HIVも予防できる 知っておくべき性感染症の検査と治療&予防法
世界的に増加する性感染症の実態 後編 あおぞらクリニック新橋院内田千秋院長

前編『コロナだけじゃない。世界中で毎年新たに3億7000万人超の性感染症』

毎年世界中で3億7000万人超の感染者があると言われる性感染症。しかも増加の傾向にある。性感染症専門のクリニックとしてその予防、検査、治療に取り組む内田千秋院長にお話を伺った。

nobiletin_amino_plus_bannar_300.jpg
Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

あおぞらクリニック新橋院院長。1967年、大阪市…

内田千秋

(医)スターセルアライアンス スタークリニック …

竹島昌栄

ジャーナリスト、一般社団法人日本サプリメント協会…

後藤典子