親が小児科医を信じるかは「グーグル先生」次第? いま問われる医療情報のリテラシー

この記事のキーワード : 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
親が小児科医を信じるかは「グーグル先生」次第? いま問われる医療情報のリテラシーの画像1

医師を信じるかは「グーグル先生」次第?(depositphotos.com)

 インターネットで得た医療情報は、小児科医のアドバイスに対する親の見方を変化させる可能性がある――。

 こんな小規模研究の結果が、米サンフランシスコで5月6~9日に開催された米国小児科学会の年次学術集会(PAS 2017)で発表された。

 子どもに気がかりな症状があれば、親はまずインターネットで検索するのが当たり前の時代だ。

 しかし、研究を率いた米ホフストラ大学ノースウェル医学部(ニューヨーク州)准教授で小児科医のRuth Milanaik氏は、「グーグルはすばらしいツールだが、医師ではない」と述べている。

ネット検索の結果が信頼に影響

 今回の研究では、子どもを持つ親1374人(平均年齢34歳、男女比は半々)を対象に<子どもに発疹と発熱が3日間続いている>という内容の寸劇を見てもらった。

 そして、親を3グループに分け、第1群には「子どもの症状は猩紅熱(しょうこうねつ)である」と示すように細工したインターネット検索の結果を見せた。

 第2群には「川崎病である」と示す結果を見せ、第3群は何も情報を見せなかった。その後、全ての親に「医師の診断は猩紅熱であった」と伝えた。

 すると、「猩紅熱の情報を見た人」では医師の診断を信じる可能性がアップ。一方で、「川崎病の情報を見た人」は診断に懐疑的になりやすいことが明らかになった。

 また、「医師の診断を信頼する」と回答した人の割合は全体で81%だったが、「猩紅熱の情報を見た人」では91%に上昇。「川崎病の情報を見た人」では61%に過ぎなかった。

子どもが発熱してもあわてない! 薬を減らして免疫力を育てよう
インタビュー「飲むべきか、飲まざるべきか、それが薬の大問題」第1回・とりうみ小児科院長・鳥海佳代子医師

過剰医療を招く一因ともいわれる、わが国の医療機関への「出来高払い制」。国民皆保険制度によって恵まれた医療を享受できる一方、<お薬好き>の国民性も生み出す功罪の両面がある。薬は必要なときに、必要な分だけ――限りある医療資源を有効に使う私たちの賢い選択とは? とりうみ小児科の鳥海佳代子院長に訊く。

ジャーナリスト、一般社団法人日本サプリメント協会…

後藤典子

大阪市内のクリニック勤務。1987年 産業医科大…

吉田尚弘

精神保健福祉士。フリージャーナリスト。1977年…

里中高志