親が小児科医を信じるかは「グーグル先生」次第? いま問われる医療情報のリテラシー

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ネット情報はためらわずに医師に質問すべき

 猩紅熱と川崎病は、発疹と発熱を呈するという点では似通っているが、大きく異なる病気だ。猩紅熱は細菌感染症であるため、抗生物質による治療が必要となる。川崎病は全身の血管が炎症を起こす病気であるため、抗炎症薬が投与される。

 Milanaik氏は、「川崎病の説明を見た親が、猩紅熱という医師の診断を疑うに至る理由は容易に想像できる。複数の症状を並べて検索すると多くの可能性が羅列されるため、親は混乱する」とコメント。

 そして同氏は、インターネットで見つけた情報について、ためらわずに医師に質問することが重要だと付け加えている。

 研究に参加していない専門家である米ニクラウス小児病院(マイアミ)のJefry Biehler氏も、「医師としても歓迎すべき質問だ。そうした情報を知らせてもらえれば、むしろありがたい」と話す。

 一方で、医師は診断に至った「思考のプロセス」を率先して説明し、その理由を親が明確に理解できるようにすることが重要だと、同氏は指摘している。

 また、医師の方から信頼性の高い健康関連サイトを紹介したり、必要な情報や説明がないか尋ねたりするのもよいという。

 今回の研究は、実際のインターネットの利用習慣や小児科医に対する信頼度については尋ねていない。だが、インターネット上の医療情報が人々の考えを惑わすメカニズムについて、客観的に検討することができたとMilanaik氏は述べている。

世にあふれる医療情報へのリテラシー

 当サイトでは、これまでも<医師との信頼関係が治療に影響する>ことを紹介してきた。

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 今回のように、ネット情報の予備知識が医師の診断に対する信頼性を左右する――となれば、我々の医療情報へのアプローチはどう考えるべきだろうか? 世にあふれる医療情報へのリテラシーが試されている。
(文=編集部)

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