春になると発症する思春期の「起立性調節障害」とは?朝起きられない、立っていると気分が悪くなる

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
春になると発症する思春期の「起立性調節障害」とは? 朝起きられない、立っていると気分が悪くなる……の画像1

春になると発症する思春期の「起立性調節障害」(depositphotos.com)

 この間まで幼稚園や小学校に通っていた子供たちが、桜吹雪舞う校門を潜ったとたんに、お兄ちゃん、お姉ちゃんっぽくなっていく。進級するという人生のイニシエーション(通過儀礼)の賜物だろうか? あどけなさ無邪気さが少しずつ姿を変え、影を潜めるのは寂しいような嬉しいような……。親なら誰もが感じる感慨だろうか?

 ところが、思春期の「子供の朝」に異変が起きている。

 朝起きられない。朝ご飯が食べられない。全身の倦怠感や失神発作がある。立ち上がったり、階段を上ったりすると、動悸や頭痛が止まない。イライラして集中力が続かない。顔色が青白い。乗り物酔いしやすい。学校に行かない。不登校になる。夜になかなか寝つけない……。

 4月から6月頃の季節の変わり目によく見られるこの症状は「起立性調節障害(OD:Orthostatic Dysregulation)」と呼ばれる。あなたに思春期の子供がいるなら、この記事をよく読んで、子供を見守りながら、対策を立ててほしい。

小学生の5%、中学生の10%に頻発する起立性調節障害は女子に多い!

 まずは起立性調節障害Support Groupによる885名の小・中学生を対象にしたアンケート調査のデータを見よう。

 「朝起きが悪く午前中の調子が悪い」=小学生は約45%/中学生は約60%。
 「立ちくらみや目まいがある」=小学生は約25%/中学生は約45%。
 「立っていると気分が悪くなる」=小学3~4年生は約10%/中学2年生は約30%

 また、日本学校保健会が実施した「児童生徒の健康状態サーベイランス」による調査では、中・高校生の起立性調節障害は、男子より女子のほうが多く、増加傾向があることが分かった。

 さらに「小児起立性調節障害診断・治療ガイドライン」の作成に携わった数間紀夫氏(西部総合病院小児科部長)によれば、小学生のおよそ5%、中学生のおよそ10%が起立性調節障害の症状を訴えている(「朝日新聞」2017年4月7日)。

 日本では1955(昭和30)年頃から研究が始まった。長期間の宇宙飛行から地球に帰還した宇宙飛行士は起立耐性が悪くなったことから、欧米でも起立不耐性(Orthostatic Intolerance)と呼んで研究が進んでいる。

がんになってもあきらめない妊活・卵巣凍結 費用は卵巣摘出に約60万円、保管は年間10万円
インタビュー「がんでも妊娠をあきらめない・卵巣凍結」後編・京野廣一医師

がん患者への抗がん剤による化学療法は妊孕性(妊娠のしやすさ)を低下させる。がんにより妊娠が難しくなる患者を支援するため、2016年4月に「医療法人社団レディースクリニック京野」が、治療前に卵巣を凍結して保存しておく「HOPE(日本卵巣組織凍結保存センター)」を設立すると発表した――。医療法人社団レディースクリニック京野理事長の京野廣一医師に卵巣凍結の仕組みについて訊いた。
前編『「がん」になっても妊娠・出産をあきらめたくない女性のための「卵巣凍結」とは?』

小笠原クリニック札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認…

横山隆

大阪市内のクリニック勤務。1987年 産業医科大…

吉田尚弘

シカゴ大学医学部内科・外科教授兼個別化医療センタ…

中村祐輔