新連載「肥満解読~痩せられないループから抜け出す正しい方法」第1回

「炭水化物の摂取量を減らすのは命の危険」という日本糖尿病学会の食事指導は本当に正しいのか?

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日本糖尿病学会の食事指導は本当に正しい? 患者は炭水化物をメインに食べるべき!?の画像1

日本糖尿病学会の食事指導は本当に正しい?(depositphotos.com)

 健康診断で「血糖(ブドウ糖)が基準値からはずれているよ、病院に行きなさい」と言われたことがある人は少なくないと思います。

 血糖値が基準から外れてしまう病気の代表的なものに「糖尿病」があります。糖尿病とは、血糖値が高くなることで血管が傷んでしまい、さまざまな症状が出る病気です。糖尿病が進行すると尿にもブドウ糖が出て、なめると甘いので、「糖尿」病という名前がつきました。

 さて、糖尿病に限らず病気と診断されたら、専門家の意見に耳を傾けるものですね。では、糖尿病の場合、専門家とは日本糖尿病学会でしょうか? でもこの学会の提言が大きく常識から逸脱していたら……。

 糖尿病には血糖値を下げるホルモンのインスリンが分泌されない「1型糖尿病」と、インスリンの効きが悪くなる「2型糖尿病」があります。このうち、患者数が増加の一途をたどっているのが2型糖尿病です。

 現代の日本人では、2型糖尿病またはその予備群と考えられる人は、成人の25~40%を占めると考えられています。この傾向は、20世紀後半以降、先進諸国では同様で、21世紀に入ってからは中国やインドなどの経済成長が著しい国々でも見られるようになりました。つまり、生活が豊かになるほど、発症率が上がる病気だと考えられています。

糖尿病患者の適切な糖質摂取量は総カロリーの60%?

 どうして血糖値が上がってしまうのでしょうか? 日本糖尿病学会が2013年3月17日に以下のような提言を出しています。

●日本糖尿病学会「糖尿病における食事療法の現状と課題」
http://www.jds.or.jp/modules/important/?page=article&storyid=40
 〈現在の我が国における2型糖尿病の増加は、インスリ分泌能の低下をきたしやすい体質的素因の上に、内臓脂肪蓄積型肥満によるインスリ抵抗性状態が加わったことに起因するところが大きと言われている。その原因は、戦後、我が国における生活習慣の変化、身体活動度の低下に加え、特に脂質を中心とする栄養摂取のバランスの崩れにあると考えられている。2型糖尿病の予防と治療には、生活習慣の是正が第一義的な意味を有する〉

 糖尿病の原因はまずインスリンの分泌が良くないなどの体質が前提にあり、そこに生活習慣の変化、とりわけ食生活が重要、なかでも脂質の摂取バランスの乱れが原因であるという考え方です。したがって2型糖尿病の患者さんがとるべき栄養バランスは、以下のようにするべきだと提言しています。

 〈糖尿病における三大栄養素の推奨摂取比率は、一般的には、炭水化物50~60%エネルギー(150g/日以上日以上)、たんぱく質20%エネルギー以下を目安を目安とし、残りを脂質とする〉

 栄養の中心は炭水化物であり、その次がたんぱく質、残りは脂質であるという考え方です。あくまでも脂質は三番目の栄養素であり、脂質を取りすぎないようにすることが糖尿病の予防には重要だという考え方です。

 その考え方に従うと「血糖そのものであるブドウ糖は脂質の中にたくさん含まれていて、炭水化物の中にはほとんど含まれていない」ということなのでしょう。

吉田尚弘(よしだ・ひさひろ)

大阪市内のクリニック勤務。1987年 産業医科大学卒業、熊本大学産婦人科に入局、産婦人科専門医取得後、基礎医学研究に転身。京都大学医学研究科助手、岐阜大学医学研究科助教授後、2004年より理化学研究所RCAIチームリーダーとして疾患モデルマウスの開発と解析に取り組む。その成果としての<アトピー性皮膚炎モデルの原因遺伝子の解明>は有名。
その傍らで2012年より生活習慣病と糖質制限について興味を持ち、実践記をブログ「低糖質ダイエットは危険なのか?中年おやじドクターの実践検証結果報告」を公開、ドクターカルピンチョの名前で知られる。2016年4月より内科臨床医。

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吉田尚弘
年末年始の血糖コントロール~「1日3食欠かさず食べる」の思い込みは捨てよう!
インタビュー「血糖値を上手にコントロールする年末年始の過ごし方」前編:角田圭子医師(駅前つのだクリニック院長)

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小笠原クリニック札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認…

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