<噛む力>の低下が日本人をダメにする~明らかになった肥満や生活習慣病との関係

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「噛む」と基礎代謝がアップ、ダイエットにも効果が

 3年前には、京都大学が滋賀県長浜市の住民約6800人を対象として行ったコホート研究から、<よく噛んで食べることが2型糖尿病の発症リスクと関連がある>ことが明らかになっている。

噛む能力がもっとも高いグループでは、もっとも低いグループに比べて、2型糖尿病リスクがほぼ半減するという。

 このように「噛む」ことが生活習慣病のリスクを下げるのは、いくつもの研究から明らかだ。日本肥満学会の「肥満症治療ガイドライン」では、行動療法のひとつとして「咀嚼法」が挙げられており、<1口30回噛む>ことが推奨されている。

 咀嚼には、満腹中枢を刺激して食欲を抑える効果がある。さらに、よく噛んでゆっくり食べる方が、食後のエネルギー消費量「食事誘発性体熱産生」を増加させることもわかっている。

 「食事誘発性体熱産生」とは、食後に起こる栄養素の消化・吸収によって生じる代謝に伴うエネルギー消費量の増加で、基礎代謝量の1割程度を占める。時間をかけてゆっくり食事をすることは、ダイエットにも効果的なのだ。

 毎日の食事で噛む回数を増やすコツは、「ひと口の量を少なめにする」「できるだけ歯応えのある食材を選ぶ」「味付けは薄味にする」「食材は大きく、厚めに切る」などがある。

 最初から一口30回噛むのが難しければ、いつもより5回余計に噛むことから始めてみよう。咀嚼力のアップに努めて、「健康寿命」を延ばしてもらいたい。
(文=編集部)

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