<米独日>それぞれの食文化の違い
アメリカの感謝祭は11月の第4木曜日に当たり、口語的に「七面鳥の日(Turkey day)」とも呼ばれ、伝統的な正餐のメインディッシュは角切りパンの詰め物か大きな七面鳥の丸焼きが堪能される。
切り分けてグレービーソースやクランベリーソースを添えて供され、副菜のマッシュポテトやデザートのパイなど肥満因子の素材が多そうだ。
一方、欧州の復活祭の場合、基本的に「春分の日のあとの、最初の満月の、次の日曜日」に祝われる関係から、年に応じて日付が変わる(=移動祝日)。
その際は、四旬節および大斎期間中は禁じられている肉(東方教会では魚肉も)や乳製品、卵類が解禁になるため、正餐の食卓にはこうした動物性食品が並べられる。聞くだにお腹が鳴りそうな光景である。
では、盆・暮れ・正月・GWの長期休暇に加え、今年から8月11日の「山の日」まで祝日となってお盆休みが伸ばされた日本人の食事情はどうか?
宗教絡みの国民的行事や伝統的正餐こそないものの、そこは無国籍料理やジャンクフードの豊富さにかけては先進諸国でも人語に落ちない飽食ニッポンである。
しかも行列好きで情報ジャンキー、B級ご当地グルメや高速道路のPA/SAグルメ巡りがブレイク中のわが国民は、さながら「移動食民」とでも呼びたくなる程の行動力と食欲をフル稼働させる。その摂取ぶりを「欧米並みの食生活に」なんぞと形容したのも今や昔の話になる日も近いかも……。
増えた体重は休暇後に半分までは減少するが……
前出のHelander氏は、この追跡調査について、以下のように話している。
「いずれも裕福な3カ国の人々に共通して、国民の祝日をはさんだ体重増加が起きていました。この休暇中の増加分を元にもどすというのは、決して簡単ではない。その点も(国民性の違いに関係なく)同じでしょう」
「そして、増えた分の体重は、休暇後に半分まではすぐ減少はするものの、残り半分は夏を越えるまでそのままという傾向が読み取れました」
長期休暇対策の基本は暴飲暴食のNG。それは当然ながら、普段と同じリズムで体内時計を狂わせず、多少の増量は「自分への御褒美」としても規則正しい3食を貫徹したほうが賢明だろう。くれぐれも要注意で、四季彩の味覚を楽しもう!
(文=編集部)