連載「眼病平癒のエビデンス」第15回

若年層に急増する「スマホ老眼」とは? ブルーライトの画面を見続ける「過矯正」と共通点も

この記事のキーワード : 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
66725404.jpg

スマホ老眼が若年層に急増中(shutterstock.com)

 いわゆる「老眼」は、中高年者が近くの物が見づらくなる年齢的な視機能の変化ですが、最近、20代、30代と言った若年者において、「書類の文字が見づらい」「手元にピントが合わない」など、老眼と似た症状を訴える方がいます。このような症状は、長時間のスマートフォンの使用と関連すると考えられ、「スマホ老眼」と呼ばれることが多いようです。

 今回は「スマホ老眼」の原理と対策について解説いたします。

調節痙攣(麻痺)さらに進行すると「スマホ老眼」

 人間の目は、物を見た時に、カメラのフィルムに相当する網膜に焦点(ピント)が合うと映像を認識します。しかも、生活の場面に応じて、常に距離の異なる物体にピントを合わせる必要があります。この目的の物にピント合わせをする機能を「調節力」と言います。

takahashi0001.jpg

図1

takahashi0002.jpg

図2

 この調節力に大きく関与するのは、主に虹彩(茶目)のすぐ後ろにある水晶体です。

 たとえば【図1―A】は、遠方の物を見てピントが合っている状態(網膜に焦点が結んだ状態)を表していますが、目がこのままの状態で近方を見ると、【図1―B】のように焦点は網膜より後ろにいってしまい、物はぼやけて見えます。

 そこで目は見たい距離に応じて屈折力(光線を曲げる力)を変化させ、焦点を網膜上に合わそうとします。これが調節力であり、その役割を「水晶体」とよばれる目の中にあるレンズで行っているのです。 

 つまり、近方を見る場合は、水晶体を膨らませることでより強い屈折力を得て、【図1―C】のように網膜上に焦点を合わせます。

 水晶体は、虹彩の付け根の毛様体にある筋肉(毛様体筋)を縮めたり緩めたりすることで、その厚みを変えています【図2】。水晶体を薄くする時(遠くを見るとき)は毛様体筋を緩めるだけですが、近くを見る時には毛様体筋を縮めて水晶体を厚くする必要があるので、長時間に及ぶと目は疲れるわけです。すなわち人は遠くを見ている時が、目は一番楽だということです。

 近くばかりを見ていると毛様体筋が収縮しつづけ、これを繰り返すと毛様体筋がリラックスできなくなり遠くが見えなくなることがあります。これは調節痙攣(麻痺)と呼ばれています。しかし、さらに進行すると、近くも見づらくなります。この状態が「スマホ老眼」です。

HIVも予防できる 知っておくべき性感染症の検査と治療&予防法
世界的に増加する性感染症の実態 後編 あおぞらクリニック新橋院内田千秋院長

前編『コロナだけじゃない。世界中で毎年新たに3億7000万人超の性感染症』

毎年世界中で3億7000万人超の感染者があると言われる性感染症。しかも増加の傾向にある。性感染症専門のクリニックとしてその予防、検査、治療に取り組む内田千秋院長にお話を伺った。

nobiletin_amino_plus_bannar_300.jpg
Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

あおぞらクリニック新橋院院長。1967年、大阪市…

内田千秋

(医)スターセルアライアンス スタークリニック …

竹島昌栄

ジャーナリスト、一般社団法人日本サプリメント協会…

後藤典子