連載「恐ろしい危険ドラッグ中毒」第23回

【閲覧注意】自家製合成麻薬「クロコダイル」は中毒患者の相貌を短期間でゾンビ化する!

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クロコダイルは人間をゾンビに変えてしまう!~ノースボチ通信社 画像はモザイク加工をしたもの

 ロシアのシベリア地方を中心に爆発的に広まった自家製合成麻薬「クロコダイル(デソモルヒネ)」。その恐ろしさはこれまでも警鐘を鳴らしてきた。しかし、実際に中毒者の外見がどんどん崩れゾンビ化する様子がその恐ろしさを如実に物語っている。

 医師の処方箋なしで、安価な感冒薬コデイン(100ルーブル=日本円で250円程度)とガソリンを混ぜ、化学的知識のない素人でも、自宅などで容易に製造できるクロコダイル。高価なヘロインや大麻などを購入できない貧困層を中心に社会的にきわめて大きな被害をもたらした。
 
 中毒患者で認められる症状で特徴的なのは、血管注射を行った後に、ガソリンに含まれる不純物および患者の不潔な操作などにより、血管が破壊され、血流が停止して、全身の筋肉の壊死を引き起こすことにある。短期間で全身の血管が破壊されて、体の隅々まで皮膚の緑黒色に変色してしまう。そしてついには皮膚が溶けて骨が露出して、四肢の切断などを余儀なくされるなどの悲惨な事態が引き起こされる。(詳しくは第22回の連載記事)。

 さらに注射器の使いまわしによって、感染症のリスクも高くなり、全身の腐敗が早期に進行することも多い。肝臓、腎臓などの諸臓器にも悪影響を及ぼし、多臓器不全などを併発して、1~2年後には死に至る。また精神的にも荒廃し、社会的にも廃人となってしまう。

横山隆(よこやま・たかし)

日本中毒学会評議員(同学会クリニカルトキシコロジスト)、日本腎臓学会および日本透析学会専門医、指導医。1977年、札幌医科大学卒、青森県立病院、国立西札幌病院、東京女子医科大学腎臓病総合医療センター助手、札幌徳洲会病院腎臓内科部長、札幌東徳洲会病院腎臓内科・血液浄化センター長などを経て、2014年より札幌中央病院腎臓内科・透析センター長。2015年8月に同病院退職。
専門領域:急性薬物中毒患者の治療特に急性血液浄化療法、透析療法および急性、慢性腎臓病患者の治療。
所属学会:日本中毒学会、日本腎臓学会、日本透析医学会、日本内科学会、日本小児科学会、日本アフェレシス学会、日本急性血液浄化学会、国際腎臓学会、米国腎臓学会、欧州透析移植学会など。

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