副腎皮質ホルモンステロイド剤(ステロイド剤)も注意
閉塞隅角緑内障の患者さんだけが薬物の制限があるかというと、そうではありません。
副腎皮質ホルモンステロイド剤(ステロイド剤)は副作用として「眼圧上昇、緑内障」があり、緑内障のタイプに関係なく眼圧が上がることがあります。禁忌ではありませんが、注意が必要です。他科でこの薬を処方されたら、緑内障が開放隅角でも閉塞隅角でも、眼科の担当医にステロイド剤を服用していることを申告してください。
大規模な疫学調査によると、40歳以上の5%が緑内障であり、そのうち90%の人が眼科受診をしていないこと判明しました。また、閉塞隅角緑内障は40歳以上の1%程度とされていますが、多くの人は眼科で診断を受けていないと思われます。このような方は、内科の問診で「緑内障はありません」と答えていると思われます。
緑内障で眼科に通院中の患者さんは、担当医に確認していただければいいですが、眼科を未受診の人も40歳を過ぎたら、緑内障は無いか、隅角は広いか狭いか、一度、眼科で診察してもらうと、安心して風邪薬などを服用できるようになると思います。