内臓脂肪や体脂肪を落とす乳酸菌
体につく脂肪のうち、皮下につくものを「皮下脂肪」、内臓のまわりにつくものを「内臓脂肪」と呼ぶ。肥満のうち問題になるのは「内臓脂肪型」だ。内臓脂肪型肥満の人は、いわゆるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)として、さまざまな生活習慣病を引き起こすリスクが高いとして問題視されている。
内臓脂肪を落とすためには、やはり食事や運動がポイントとなるが、乳酸菌の中には内臓脂肪を低減させる効果が明らかなものがある。ラットによる実験でも報告があるが、人の実験においてもその効果は証明されている。
肥満傾向の男女87名を2グループに分けて、ある乳酸菌を含むヨーグルトを1日200g、12週間摂取させたところ、ヨーグルトを摂取した群は内臓脂肪と皮下脂肪が有意に減少したという。
別の実験でも、肥満傾向の男女52名に4週間の経過観察後、ある乳酸菌を含む食品とプラセボ食品を12週間摂取させたところ、体重では明らかな差は出なかったものの、乳酸菌摂取者の体脂肪量がプラセボ食品を摂取していたグループに比べ有意に減少したという報告もある。
ダイエットをしたいが効果がなかなか出ない、うまく続けられないという人は、食生活や生活習慣を見直すと同時に、乳酸菌やビフィズス菌によるダイエットをとりいれてみてはどうだろう。
肥満解消に関連する乳酸菌やビフィズス菌には、LP28株、LGG菌、SBT2055株(ガセリ菌SP株)、ビフィズス菌B-3などがある。