地中海式なら「アブラたっぷり」で健康に~良質な脂肪が長寿の鍵

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291753935.jpg積極的に摂りたいオリーブオイル(shutterstock.com)

 現代の栄養学においては、もはや「脂肪」=「ダイエットと健康の大敵」という時代は完全に終わりを告げたようだ。むしろ良質な脂肪であれば積極的に、たっぷり摂ることが長寿の鍵になるという。

 それを明らかにする新たなレビューが7月19日、米・内科学会の学術誌『Annals of Internal Medicine』(オンライン版)に掲載された。いわゆる「地中海食」は、脂肪分がかなり多く含まれても、さまざまな生活習慣病のリスクを大幅に下げるという。

 この研究を率いた米ミネソタ大学教授のHanna Bloomfield氏は、「地中海食を摂っている人は、心筋梗塞や脳卒中になるリスクが低く、乳がんや糖尿病の発症率も低い」と述べている。

脂肪の摂取量に関係なく病気のリスクが下がる

 数年前に「地中海式ダイエット」という呼び名で話題になり、ユネスコの無形文化遺産にも登録される地中海食は、主に南イタリアやギリシャの食文化だ。

 特徴はオリーブオイルを積極的に摂取し、主食となる穀物をベースに、野菜や果物、豆などの植物性食品と、チーズなどの乳製品や新鮮な魚介などで構成されていること。肉なら鶏肉で、赤身は食べてもごくわずかだ。

 今回のレビューは1990年から2016年4月に発表された、食生活と病気についての56件の研究について検討をした。Bloomfield氏の研究チームは分析を進めるにあたり、地中海食の定義として、次の7つの要素のうち少なくとも2つを満たすものとした。ただし、脂肪分の摂取量は無制限としている。

1)飽和脂肪に対する一価不飽和脂肪の比率が高い(たとえばオリーブ油が多く、動物性脂肪が少ない)。
2)果物と野菜を豊富に摂取する。
3)豆類を豊富に摂取する。
4)穀物やシリアルを豊富に摂取する。
5)適量の赤ワインを摂取する。
6)適量の乳製品を摂取する。
7)肉や肉製品は少なめ、魚を多めに摂取する。

 その結果、「全死因による死亡率に対する影響については認められなかった」とBloomfield氏。だが、1件の注目すべき大規模研究では、地中海食を習慣としている人は脂肪分の摂取量に関係なく、心筋梗塞や脳卒中、糖尿病のリスクが30%減少。特に乳がんリスクは50%以上低くなることが示された。

 また一部の研究では、大腸がんのリスク低減の可能性も示唆されたが、これについては断言することは難しく、十分な確証が得られなかった。

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