連載「死の真実が“生”を処方する」第28回

タバコがなくなる日が来る? 喫煙の健康被害と火災リスクは誰も望まない

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望んでいないタバコの煙に曝露

 しかし、望んでいないにもかかわらず、タバコの煙に曝露されることがあります。室内またはこれに準ずる環境において、他人のタバコの煙を吸わされることを受動喫煙と呼びます。

 受動喫煙は、肺がん、虚血性心疾患、呼吸器疾患の危険性が高めるといわれています。特に妊婦のお腹にいる胎児が、乳幼児突然死症候群(SIDS)や低出生体重児にみまわれる危険が高まるそうです。

 わが国では、平成15年に施行された健康増進法の第25条に、受動喫煙の防止に関する規定が盛り込まれました。

 また、平成22年2月に「受動喫煙防止について」(厚生労働省健康局長通知)が発せられした。「多数の者が利用する公共的な空間については原則として全面禁煙であるべきこと、そして、その実施が極めて困難な場合には適切な受動喫煙防止対策を進めることとすること」と決められました。

 当然のように喫煙者は、タバコによって火災が生じたり、他人に健康被害を及ぼすことを望んでいるはずがありません。まだまだ、その危険性を社会に正しく啓蒙すること、適切な環境でタバコを吸うべきことを推進し、社会全体での取り組みが必要です。

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一杉正仁(ひとすぎ・まさひと)

滋賀医科大学社会医学講座(法医学)教授、京都府立医科大学客員教授、東京都市大学客員教授。社会医学系指導医・専門医、日本法医学会指導医・認定医、専門は外因死の予防医学、交通外傷分析、血栓症突然死の病態解析。東京慈恵会医科大学卒業後、内科医として研修。東京慈恵会医科大学大学院医学研究科博士課程(社会医学系法医学)を修了。獨協医科大学法医学講座准教授などを経て現職。1999~2014年、警視庁嘱託警察医、栃木県警察本部嘱託警察医として、数多くの司法解剖や死因究明に携わる。日本交通科学学会(副会長)、日本法医学会、日本犯罪学会(ともに評議員)、日本バイオレオロジー学会(理事)、日本医学英語教育学会(副理事長)など。

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