忘れてはならないエネルギーの問題
さらにICRPの信者たちの中でまったく語られていないのがエネルギーの問題です。人体内の電気信号は5~7エレクトロンボルト(eV)の世界であり、医療用エックス線は100キロエレクトロンボルト(KeV)の高エネルギーの世界です。このエネルギーの違いも考慮しなければなりません。
汚染水に大量に含まれているトリチウムについて、「トリチウムはエネルギー(平均5.7キロエレクトロンボルト)が低いので問題はない」と政府は弁明していますが、それでも人体の分子結合の1000倍以上のエネルギーです。ましてセシウム137だったら、662キロエレクトロンボルトという約10万倍のエネルギーなのですが。こうしたことは不問にされています。
低線量の放射線の影響としては、バイスタンダー効果(照射された細胞の隣の細胞も損傷されることがある)や、ゲノムの不安定性(細胞およびその子孫内の継続的、長期的突然変異の増加)とか、ミニサテライト突然変異(遺伝で受け継いだ生殖細胞系のDNAが変化する)が生じることもわかっています。