ヨーグルトを食べることで免疫力を強化できる
我々の健康の基本である免疫システムは、乳酸菌によって高めることができる。乳酸菌、特にヨーグルトをはじめとした発酵乳を食べることで免疫力を高めることができることは、これまでの世界各国のいろいろな研究から証明されている。
たとえば、フランスの1970〜1980年代にかけての数千人規模の乳がん患者の調査では、乳がん患者はそうでない人に比べて、明らかに発酵乳の消費量が少ないことがわかり、オランダのすい臓がんの研究でも、チーズや発酵乳の消費量が多い人ほど、膵臓がんのリスクが減少していることが報告されている。
また、日本国内の最近の実験でも、健康な高齢者を2つの群に分け、毎日ヨーグルトを食べる群、牛乳を飲む群とに分け、2〜3か月後に体調や免疫の変化をみたところ、毎日ヨーグルトを食べた群はそうでない群に比べ、NK活性が有意に上昇、風邪の罹患率が下がったという結果が出ている。
もう一つの免疫細胞、マクロファージについても、ヨーグルトを食べると活性化されることが証明されているが、牛乳もラクトフェリンという生理機能たんぱく質の働きで、マクロファージの活性が高くなることが知られている。それでも、2倍の期間牛乳を飲み続けてもヨーグルトを食べたときの効果には及ばない。
このように、ヨーグルトに含まれる乳酸菌には、免疫力をアップさせる効果があるが、継続して食べる必要があり、食べるのをやめると、当たり前の話だがもとの数値にもどってしまうので注意したい。