女性も20代後半からオヤジ臭(加齢臭)が発生! 換気が悪い冬こそ気をつけたい「体臭対策」とは?

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食事以外に何に気をつければ加齢臭が消せるのか?

 食事のほか、冬場の加齢臭対策で重要なのが、身体を清潔に保つことだ。皮脂腺から出る加齢臭は、頭皮、首筋、うなじ、耳の裏、胸、肩、背中、わき、足の裏などに発生しやすい。

 入浴時に、殺菌作用やデオドランド効果の高い石鹸や無添加の石鹸系ボディソープなどで、首筋、うなじ、耳の裏、胸、肩、背中、わき、足の裏をゆっくり丁寧に洗い、毛穴に詰まりがちな皮脂を洗い流そう。

 消臭・殺菌・制汗作用があるミョウバンを水で薄め、湯船に入れて使えば、加齢臭を消す効果が期待できる。ミョウバン水の残り湯を壁や出入り口のパッキン部分に撒くとカビ防止にも役立つ。ミョウバンは、薬局やスーパーで手軽に購入できるが、原液のままで使わない、誤飲しないように注意しよう。稀に合わない人もあるので、異常があれば使用を中止してほしい。

 加齢臭による頭皮のニオイ対策は、使っているシャンプーを見直し、皮脂の過剰分泌を防ぎたい。石油系のシャンプーは、洗浄力が強く、頭皮の保護に必要な皮脂までも洗い流す製品が多いため、過剰な皮脂の分泌を引き起こしがちだ。その結果、2-ノネナールの発生が増え、頭皮のニオイを悪化させることが少なくない。

 たとえば、アミノ酸系のシャンプーなら、石油系のシャンプーに比べて、洗浄力や泡立ちはやや弱いものの、頭皮への刺激が少ないのでおススメだ。あなたの頭皮のコンディションと相性がいいシャンプーを選ぼう。

若い女性に最も敬遠される「ミドル脂臭」とは?

 さて、30~40代の若い世代に多く、女性に最も敬遠されるミドル脂臭にもふれよう。

 ミドル脂臭は、主に後頭部周辺から発する腐った生ゴミのようなニオイだ。後頭部周辺は鼻から遠いため、ニオイに気づきにくい。女性の態度が冷たくなった、枕が臭い、と感じたら要注意。主な原因は、食生活や生活習慣の乱れ、ストレスだ。肉類などの動物性タンパク質が好きで偏食がちの人や睡眠不足の人は気をつけたい。

 なお、口臭対策については、インタビュー「日本初の口臭外来を開設。全国から7000人以上が受診する口臭治療のパイオニア」のほんだ歯科・本田俊一院長のメッセージをぜひ読んでほしい。

 ちなみに、加齢臭については、2つの新研究がある。2008年11月、ライオンは「主に30代の男性から増加するペラルゴン酸(C9H18O2)が加齢臭の原因」と公表。2013年11月、マンダムは「30代〜40代の男性の頭部周辺から酢の120倍もの不快な強い臭気を放つジアセチルを発見」と発表している。

 女性にも若者にもある悩ましい体臭! 抗酸化食品をたっぷり食べ、体をいつも清潔に!スメルコントロールを徹底して、この冬を乗り切ろう!
(文=編集部)

本田俊一(ほんだ・しゅんいち)

日本口臭学会常任理事・指導医、医療法人ほんだ歯科理事長・院長。1980年、山口大学農学部獣医学科卒業後、厚生省(現・厚生労働省)に入省、8年にわたり検疫業務に携わる。業務の傍ら大阪大学微生物病学研究所において腸管感染症の基礎研究も行なう。退官後、大阪大学歯学部に学士編入し、卒業後、歯科医院勤務を経て、95年、ほんだ歯科を開業。97年、医療法人ほんだ歯科を設立。歯科医師として臨床に携わることで口臭に悩む患者の多さを目の当たりにし、「口臭・口臭症」の研究に取り組む。2000年には口臭のデオドラント技術および口臭症治療に関するプロトコル「ほんだ式口臭治療」を確立。口臭に関する第一人者として知られる。

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