パーティーの準備がストレスなのだとか……(shutterstock.com)
♪パ~リ~ピ~ポ~・パ~リ~ピ~ポ~・あいつはお鍋大好き・鍋パ~リ~ピ~ポ~。
誰もが画面に釘付けにされるアノ、新生銀行レイクの激笑CM『みんな何かのパーリーピーポー』篇で、顔と名前と演技力を一挙に全国レベルまで浸透させた武藤十夢さん(AKB48)。思わず検索して語源の「Party People」と、キュートな台詞の意味を知った方も多いはず。若さの特権をこれでもかとばかりに表現しきった秀逸なCMだと思うが、続いて「年に一度はみな誕生パ~リ~ピ~ポ~」というセリフが老若男女に受けた演出の巧さだろう。
Party Peopleの本家といえば、やはり海の向こう側、とりわけアメリカ人こそがParty大好き人種の代表格に違いない。高度成長期の居間のブラウン管から煌びやかに流れてきた米国家族のホームパーティー光景は、当時の日本人の見果てぬ憧れ。暖炉で燻す七面鳥、カウチでつまみ食いするポテト、良妻賢母のママさんが次々に運んでくる料理の数々……。
愉しませたい気持ちが裏目の死因に
ところが、最近の米国では、こんな休日の宴や週末の集いに孤軍奮闘するあまりにストレスが蓄積され、ひいてはそれが女性の心臓障害リスクに通じる可能性もある、との報告が注目されている。
これが事実ならば「少しでも家族を愉しませたい!」「参加者の笑顔が最高の贈り物」という思いから自慢の腕をふるい、飾り付けを熟考し、出欠をメールで確認し、何日も前から迎える準備に勤しむ女性には何とも不本意な仕打ちではないか。
この“休日の時間を楽しく演出するというストレス”が思わぬ病状を誘発していると警告を発しているのは、米国ヒューストン・メソジスト病院心血管センターのKarla Kurrelmeyer氏だ。
「パーティーを控えてのこうした一連の作業がプレッシャーを生み、ストレスに繋がって結果、心臓を傷つけている」と、近年の患者を診てきた経験則から明かす。そして、「休暇の時期になると、ストレス誘発性心筋症の症例を診察することが増えています。この疾患の特徴は、短期間に多大なストレスを受けることで生じる点。無視すれば致命傷となりうる可能性もある」と注意を促す。