"うどん県"を自称する香川県だが......(香川県のHPより)
昨年、香川県が小学4年生を対象に行った血液検査で、肝機能・脂質・血糖値それぞれに異常を示した子どもが、約1割にものぼることがわかった。
調査は香川県の17市町のうち、16市町の8264人が対象となった。肝機能で異常値を示したのは、男女平均で11.0%(男子12.4%、女子9.5%)。脂質の検査値である、総コレステロールや中性脂肪などの値に異常をきたしたのは、男子が10.2%、女子が11.5%で、女子のほうがやや高め。一方、血糖値について、高血糖状態が持続していることを示すHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)の値に異常をきたしたのは、男子が12%、女子が10.9%と、こちらは男子のほうが若干高かった。
異常値を示した子どもたちの生活習慣を調査すると、「腹いっぱい食べる」「早食い」「1日のゲーム時間が長い」「特別な運動をしない」などが多かったという。
深刻に捉えたい小児メタボリックシンドローム
厚生労働省は、子どものメタボリックシンドローム予防・対策施策を実施しており、その研究も重ねている。6~15歳の小児メタボの診断基準は、腹囲が中学生80cm、小学生75cm以上かどうかや、身長と体重から算定する肥満度(%)によって決まってくる。
厚生労働省の学術研究班の一員である小児科専門医の見解によれば、肥満小児の多い地域は、ファーストフード店の多い地域と合致しているという。また、夜食が多い、朝食を欠食するなどの傾向もあるようだ。
しかし、いずれも原因を特定するのはむずかしい。おそらく大人と同じように、あらゆる悪習慣が積み重なって起きている現象と考えられる。メタボの大人と同じものを摂取していれば、子どもも当然、同じようにメタボ傾向になることは、容易に予測できるだろう。