連載第10回 サプリメントの天国と地獄

人間が生きていく上で欠かせないビタミンC、注目されるビタミンDと鉄分のサプリメントの効用は?

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飲む意味のあるサプリメントの代表格は?shutterstock.com

 人間が生きていく上で欠かせないビタミンCは、体内で大量に使われるとともに、極めて重要な働きをしています。多くの動物は体内でビタミンCを作れますが、人間はそれができません。その意味でも、ビタミンCのサプリメントは、基礎的で重要なものの一つといえましょう。

多めの摂取がお勧めのビタミンC

 体内でビタミンCを大量に必要とする臓器は、「副腎」「免疫細胞」「眼」の3つです。ここれらの臓器ではビタミンCが大切な働きを果たしていると考えられます。

 副腎は、ホルモンの分泌などに携わる内臓です。コレステロールを原料にいろいろなステロイドホルモンを作り、全身の機能を維持します。代表的なホルモンとしては、ストレスに対抗するコルチゾールや男性・女性ホルモンなどがあります。副腎が多種多様なステロイドホルモンを作る際、ビタミンCが必要となります。ホルモンを合成する段階では細胞にダメージを与える活性酸素が大量に発生しますが、抗酸化作用のあるビタミンCは、この活性酸素によるダメージから身体を守る機能を果たします。

 免疫細胞は、ウイルスや細菌などの外敵と戦い、病気にかからないようにする働きがあります。この時に出る活性酸素から自分自身を守るためにやはりビタミンCが必要となります。

 そして眼は、皮膚という防護壁がないため、直接、紫外線にさらされます。紫外線によっても活性酸素が発生し、細胞を傷つけますが、その害を防ぐためにビタミンCは不可欠です。

 このほかにもビタミンCはコラーゲンの生成をサポートするなど、身体の至るところで使われており、しっかり補給しなければならない最重要ビタミンの一つです。

注目されるビタミンDと鉄分

 これまで地味な扱いが多かったビタミンDが、最近、注目されています。カルシウムの吸収や体内での活用をサポートする機能しか知られていませんでしたが、ほかにもさまざまな働きがあることが分かってきたからです。

 ビタミンDの役割としては、まず免疫力のアップが挙げられます。慈恵医大の浦島充佳准教授が子供たちを対象に行った研究によると、ビタミンDを与えたグループは、プラセボを与えたグループよりも、インフルエンザの発症がほぼ半分に抑えられたそうです。また、ビタミンDにはがんの発症リスクを下げたり、アルツハイマーを予防するなどの効果も期待できるといいます。

田村忠司(たむら・ただし)

株式会社ヘルシーパス代表取締役、日本抗加齢医学会会員、NRサプリメント・アドバイザー(一般社団法人 日本臨床栄養協会)。1988年、東京大学工学部産業機械工学科卒業。同年、株式会社リクルートに入社。10年間にわたり、通信事業を中心に経営戦略、新規事業立案、マーケティング戦略立案に従事。1998年、「日本老化制御研究所」を擁する、日研フード株式会社に入社。取締役経営企画室長、サプリメントの製造子会社の代表取締役社長として活動。2006年、「医療従事者が自信を持って使えるサプリメントを提供して欲しい」との、医師、薬剤師からの要請に応えて、医療機関専用サプリメントの専門メーカー、株式会社ヘルシーパスを設立。栄養療法に取り組む医師・歯科医師へのサポート・情報提供のため、日々、全国各地を飛び回り、楽しく仕事に取り組んでいる。著書に『サプリメントの正体』(東洋経済新報社)がある。

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