連載第11回 慢性腰痛を深く知る

腰痛予防に「硬いベッド」は逆効果! 正しい姿勢で寝て腰への負担を減らそう

この記事のキーワード : 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
腰痛予防に「硬いベッド」は逆効果! 正しい姿勢で寝て腰への負担を減らそうの画像1

ぎっくり腰の原因を防ぐポイントは腰の骨を丸めないことshutterstock.com

 人生の3分の1とも言われる睡眠時間。身体を休めているようでも、腰には大きな負担がかかり、それが腰痛の原因になることがある。

 よく「腰痛予防のためには硬めのマットレスがいい」などと聞く。医師の中にもそれを信じている者が多く、腰痛患者に硬めのマットレスを使うことを勧めることがある。しかし、10年以上も前に行われた医学実験で、硬いマットレスが腰痛予防にいいというのは都市伝説だということが判明している。

 この実験はスペインで慢性腰痛がある300人を対象に行われ、被験者に自宅で使っているマットレスを申請してもらい、医師にも被験者にもわからないようにして、硬さの異なるマットレスに交換し、一定期間、寝てもらった。

 被験者の多くは「硬いマットレスのほうが腰痛予防にはいい」と信じており、しかも、普段、使っているものよりも硬いマットレスを提供された被験者は、その約8割が「自分に支給されたのは硬いマットレスだ」とわかったという。

 ところが、3カ月後に、睡眠中、起床時、さらには日中における腰痛の症状を報告してもらったところ、硬いマットレスに取り替えた群より、中くらいの柔らかさのマットレスに取り替えた群のほうが、腰痛が楽になったという。その割合は、なんと2倍以上の差だった。

 この実験は医学誌「Lancet」に、いまから10年以上前の2003年に発表されたものだ。このような医学的なデータが判明しているのに、いまだ「マットレスは硬いほうがいい」と信じている人は少なくない。

腰痛を悪化させない&予防する寝方

睡眠障害治療の新たな幕開け!個人に必要な睡眠の「量」と「質」を決める遺伝子を探せ
インタビュー「睡眠障害治療の最前線」後編:筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構・佐藤誠教授

前編『『人間の「脳」は7時間程度の睡眠が必要! 本当のショートスリーパーは100人に1人程度!?』』

ひとくちに睡眠障害といっても、さまざまな症状がある。1990年代後半から脳内に眠気を誘う「睡眠物質」を探す研究にスポットライトが当たり、2018年からは睡眠の質と量を決める遺伝子の解析も進められている。今回は睡眠障害について、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の佐藤誠教授に話しを聞いた。

Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

医療法人社団 三喜会 理事長、鶴巻温泉病院院長。…

鈴木龍太

フリージャーナリスト。1949年、東京都生れ。法…

郡司和夫

小笠原記念札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認定クリ…

横山隆