連載「歯科医療の革命~顕微鏡歯科治療」第6回

治療用顕微鏡を使った「歯の神経治療(歯内療法)」の3つの方法

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治療用顕微鏡による歯の神経治療(歯内療法)の3つの方法の画像1

近年では、歯科用CTと治療用顕微鏡による可視化で、複雑性な治療も可能に(depositphotos.com)

 歯の神経の治療(歯内療法)は、ご自身の歯を長きにわたって快適に使っていくために、とても重要な治療です。その歯の神経の治療は、具体的にどのような処置をするのかについて説明したいと思います。

 歯の神経の通り道を「根管」と言いい、その根管の中にある組織を「歯髄」と言います。歯の神経の治療とは、歯髄の治療を指します。歯の神経の治療は、むし歯が進行し何らかの歯髄の処置が必要になった時の治療なのです。

 歯の神経の治療は、「①歯髄を生かして残すための治療」「②歯髄を取る治療」「③歯髄の通り道である根管の感染(腐敗)を取る治療」があります。そして、これら歯内療法において、治療用顕微鏡が特に大きな力を発揮します。

歯髄を残す治療

 むし歯が重症化して歯髄にむし歯が近づくと、むし歯の除去時に歯髄が露出してくることがあります。その時に、歯髄の露出部を塞いで歯髄を残す治療を「覆髄」と言います。

 具体的には、MTAセメントなどの材料で露出部を封鎖します。その後、経過を観たのち、痛みなどの症状がなければ、歯髄は保存可能と判断し、最終的な詰め物や被せ物をします。

 全ての歯の神経の治療の成功率を上げるために、共通して行うべきことがあります。それは「ラバーダム防湿法」という細菌感染対策です。

 歯はむし歯により、細菌が歯髄に感染して歯痛や膿を持ってきます。治療時にも唾液から歯髄に人為的に細菌感染させてしまう可能性があるので、感染対策をしてから治療をしていきます。口の中に、小さな手術室を作るイメージです。生きている歯髄や根管の中は、当然なから「体の中」なので、清潔な環境で治療することが前提となります。

 ラバーダム防湿法は具体的には、むし歯の除去で欠損したところを材料で修復し、隔壁という壁を作ります。ゴムのシートに小さい穴を開け、そこに歯を通して唾液からの細菌感染をシャットアウトします。また、ラバーダム防湿法により消毒用の薬剤が口の中に流れこまないようにし、安全に治療を進めることができます。

 この時、むし歯がきちんと除去できているか、露出した歯髄の状況は問題なさそうかを判断するのに、治療用顕微鏡で患部を視認しながら治療するのが有効です。口の中は暗く、歯は小さいのでむし歯を取り残す可能性がありますし、取り残したむし歯から歯髄に細菌感染することも考えられるからです。

 ラバーダム防湿法は、歯髄を生かして残す治療、歯髄を取る治療、根管の感染を取る治療など、歯内療法の全てに必要な処置なのです。

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