リスク因子は「女性であること」と「使用時の姿勢」
さらに、首や肩の症状を引き起こすリスク因子として「性別(女性であること)」と「使用時の姿勢」が重要なことが明らかになった。
痛みの原因となる姿勢には、「背もたれのない状態で座ること」「タブレットを膝の上に置いて使うこと」「椅子に座った状態で平らな机の上にタブレットを置いて使うこと」が挙げられたという。
なお、この調査では「こうした不快な症状が現れたらタブレットの使用をやめる」と回答した人は46.1%にとどまった。
若者に蔓延する症状が社会にとっても大きな負担に
論文の筆頭著者であるUNLVのSzu-Ping Lee氏は、タブレットの利用が急速に広がる現状を踏まえて、「この研究結果は懸念すべきものだ」と強調。
同氏によると「首や肩の症状が、特に若い世代でこれほどまでに蔓延していることは、社会に相当な負担となっている恐れがある」としている。
Lee氏らは、タブレットの使用による首や肩の症状を予防するためには、背もたれのある椅子に座ること以外にも、姿勢が悪くなると知らせてくれるウェアラブルデバイスやタブレット専用のスタンドを使用したり、特に女性は首や肩のストレッチや筋肉を鍛えるエクササイズを行うことを勧めている。
(文=編集部)