連載「肥満解読~痩せられないループから抜け出す正しい方法」第20回

妊娠中の安全な糖質制限への取り組み方は人それぞれ!自分のタイプを知る6つのポイント

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妊娠中の安全な糖質制限への取り組み方は人それぞれ(depositphotos.com)

 「長鎖脂肪酸代謝」に必要な酵素にヘテロの遺伝子変異のある方(保因者)が、理論上、日本人の場合は92人に1人かそれ以上いる可能性がある――。

 これらのヘテロ変異の方は、厳しい糖質制限が向いていない可能性があります。特に妊娠中は、母親の肝臓への負荷が増えるので向いていない可能性があります。妊娠初期の重症悪阻(つわり)の症状が大変強い人は、そのヘテロ変異を持っている可能性があるのです(仮説です)。

 さらに、父親もヘテロ変異を持っていて、お腹の赤ちゃんがホモ変異だった場合には、妊娠脂肪肝などの危険な妊娠合併症が起こるかもしれな。その場合、糖質制限は、その症状を増悪させる可能性があります(仮説です)。

 以上のように、前回の記事では、かなり難しい問題について説明させていただきました。では、そのような方の存在を考慮した場合、妊娠中には糖質制限にどのように取り組めばいいのでしょうか?

妊娠中の食事の糖質制限は体調を見ながら変えていく

 ヘルスプレスの以前の記事で「妊娠中の糖質制限は理論的には問題ない」と私は書きました(参考:妊娠中に糖質制限して大丈夫?「つわり」のメカニズムと糖質制限の安全性)それは脂肪酸代謝機能に問題がない方々を前提として考えた場合です。

 しかし、長鎖脂肪酸代謝に関わる酵素に、ヘテロの遺伝子変異のある保因者の方々が、日本人でも92人に1人程度はいる可能性があるとすれば、妊娠中の食事はどうすればいいのでしょうか? 糖質制限はすべきではないのでしょうか?

 いいえ、それでも妊娠中の糖質の摂りすぎや頻回の食後高血糖は回避すべきです。できるだけそうならない糖質摂取に努めるべきで、私は以下のように思います。

吉田尚弘(よしだ・ひさひろ)

神戸市垂水区 名谷病院 内科勤務。1987年 産業医科大学卒業、熊本大学産婦人科に入局、産婦人科専門医取得後、基礎医学研究に転身。京都大学医学研究科助手、岐阜大学医学研究科助教授後、2004年より理化学研究所RCAIチームリーダーとして疾患モデルマウスの開発と解析に取り組む。その成果としての<アトピー性皮膚炎モデルの原因遺伝子の解明>は有名。
その傍らで2012年より生活習慣病と糖質制限について興味を持ち、実践記をブログ「低糖質ダイエットは危険なのか?中年おやじドクターの実践検証結果報告」を公開、ドクターカルピンチョの名前で知られる。2016年4月より内科臨床医。

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吉田尚弘
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前編『大病院を転々した末にたどり着く「胃弱外来」 初診から約1カ月で8割の患者の症状が改善』

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近畿大学理工学部生命科学科ゲノム情報神経学准教授…

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