「見た目の劣化」は過度の飲酒やタバコが招いた結果かも…

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酒焼けとタバコ顔

 日本語でも「タバコ顔」とか「喫煙者容貌」とも表され、愛煙家特有の老化を指すスモーカーズ・フェイス(smoker's face)というコトバがあるのをご存じだろうか?

 頬はこけ、顔色も暗く沈みがちに見え、独特な深いシワが刻まれており、唇も紫がかって……おまけにガラガラ声(スモーカーズヴォイス)が付いてくれば満貫! いいや、40代を迎える頃にはもう立派な、喫煙者容貌の完成形が自ら鏡で拝めることだろう。

 1本のタバコだけでも、ニコチンが血管を収縮させ、ビタミンCを破壊し、活性酸素が増えて、一酸化炭素が取り込まれる。タール成分が肌の色を悪くし、黒ずみや口臭の原因にもなる。自らプカプカと吹かす紫煙で顔をしかめ続けていれば、その間はコラーゲンの合成が行なわれないで、その部位にはシワが刻まれる……。

 そう聞けば、「大晦日に最後の一服をして」「来年こそ禁煙するぞ」的なオンナ計画も早まるのではなかろうか。

 では、愛酒層の影響はどうかといえば、①角膜環と③フランク徴候のリスクに関連しているのが認められた。なお、嗜む程度の少量派から人並み級(中等量)の飲酒層の場合、これらの徴候が見られるリスクへの影響はとくにない点も判明した。やはり「ほどほど」がいいのだろう。

 もっとも今回の観察研究、ストレスに代表される(飲酒や喫煙以外の)老化関連因子による影響を除外できていない点などの限界もある。要は、飲酒や喫煙が「外見を老けさせる」という因果関係を示したものではない。

 「だが、飲酒も喫煙も『老化の徴候』に関連しており、その影響で実際の年齢よりも老けて見えるような傾向が、我々の積極的な試みで初めて明らかにされたと自負している」とSchou氏ら研究陣は今回の成果を踏まえ、そう見解を述べている。

 加えて、こうも言う。「この結果は、過度の飲酒や喫煙が『全般的な身体の老化』を促進することを反映したものだと考えている」――。

 とかく暴飲暴食気味となるこの季節、彼らのコトバをお守りとして酒宴に臨むのも一考かもしれない。その一杯、その一本が、老け顔の源になるのだから。
(文=編集部)

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