連載「頭痛の秘密がここまで解き明かされてきた」第19回

衆議院選挙が終わったから話せる頭痛と選挙の意外な関係

この記事のキーワード : 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

選挙カーに対する法律

   参考として、公職選挙法第140条2項では、「音」に対する規制として,以下のように記載されています。

「何人も、選挙運動のため、連呼行為をすることができない。ただし、演説会場及び街頭演説(演説を含む。)の場所においてする場合並びに午前八時から午後八時までの間に限り、選挙運動のために使用される自動車又は船舶の上において演説する場合は、この限りでない。ただし、学校、保育園、及び病院、診療所その他の療養施設の周辺においては、静穏を保持するように努めなければならない。」

 しかし、音量(デシベル)など大きな音を規制する法律はなく、学校、保育園、及び病院、診療所その他の療養施設の周辺においては、<静穏を保持するように努めなければならない>という努力規程にはなっています。

 今後、選挙期間中に静寂な環境を希望する人は、学校、保育園、及び病院、診療所その他の療養施設の周辺の近くに住むこと、あるいは引っ越すことで、選挙カーに対する「音」の問題は、少なくなるかもしれません。

 ただし、選挙演説の内容に関する<頭痛>はこの限りではありません。

文献
1)Phenotypic features of chronic migraine.
Yalın OÖ, Uluduz D, Özge A, Sungur MA, Selekler M, Siva A.
J Headache Pain. 2016;17:26. Epub 2016 Mar 15.

2)Clinical profile and functional disability of patients with migraine.
Renjith V, Pai MS, Castelino F, Pai A, George A.
J Neurosci Rural Pract. 2016 Apr-Jun;7(2):250-6.

連載「頭痛の秘密がここまで解き明かされてきた」バックナンバー

西郷和真(さいごう・かずまさ)

近畿大学病院遺伝子診療部・脳神経内科 臨床教授、近畿大学総合理工学研究科遺伝カウンセラー養成課程 教授。1992年近畿大学医学部卒業。近畿大学病院、国立呉病院(現国立呉医療センター)、国立精神神経センター神経研究所、米国ユタ大学博士研究員(臨床遺伝学を研究)、ハワードヒューズ医学財団リサーチアソシエイトなどを経て、2003年より近畿大学神経内科学講師および大学院総合理工学研究科講師(兼任)。2015年より現職。東日本大震災後には、東北大学地域支援部門・非常勤講師として公立南三陸診療所での震災支援勤務も経験、
2023年より現職。日本認知症学会(専門医、指導医)、日本人類遺伝学会(臨床遺伝専門医、指導医)、日本神経学会(神経内科専門医、指導医)、日本頭痛学会(頭痛専門医、指導医、評議員)、日本抗加齢学会(抗加齢専門医)など幅広く活躍する。

西郷和真の記事一覧

西郷和真
バナー1b.jpeg
HIVも予防できる 知っておくべき性感染症の検査と治療&予防法
世界的に増加する性感染症の実態 後編 あおぞらクリニック新橋院内田千秋院長

前編『コロナだけじゃない。世界中で毎年新たに3億7000万人超の性感染症』

毎年世界中で3億7000万人超の感染者があると言われる性感染症。しかも増加の傾向にある。性感染症専門のクリニックとしてその予防、検査、治療に取り組む内田千秋院長にお話を伺った。

nobiletin_amino_plus_bannar_300.jpg
Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

あおぞらクリニック新橋院院長。1967年、大阪市…

内田千秋

(医)スターセルアライアンス スタークリニック …

竹島昌栄

ジャーナリスト、一般社団法人日本サプリメント協会…

後藤典子