オーラルセックスで性感染症に感染する2つの意味
今回のガイドラインは、頸部腫瘤に「がん」の疑いがみられる場合に、正しい診断が遅れる事態を回避するためのもの。早期診断・治療をすべての医師間に普及させ、不要な検査などを減らす目的から策定された重要ツールである。
ガイドライン作成グループの副委員長をつとめたM.Boyd Gillespie氏は、次のように語る。
「頸部腫瘤は重大な医学的問題を示唆している場合がある。必ずしも全ての腫瘤が『がん』であるとはいえないが、正確な診断をするためには入念に医学的評価を行なう必要がある」
21世紀の現在、性事情の先進性において欧米と我が国との格差はさほどないだろう。厚生労働省的な言説を借りるならば、「オーラルセックスにより性感染症に感染するということには2つの意味」がある。
つまり「性器にいる病原体がオーラルセックスにより口腔内に感染を起こす」という意味と、逆もまた真なりの「口腔内にいる病原体が性器に感染を起こす」というダブルリスクだ。
AV育ちの世代には「フィニッシュは顔射が礼儀なのでは!?」と信じて疑わない層が実在するという都市神話がある。そんな世代には「口腔性交が市民権を得た」なんぞという話題も太古の響きとしか映らないかもしれないが……。
(文=編集部)