エイズは発症を抑え込む時代から感染しない時代へ 抗体併用法~サルで100%の予防効果

この記事のキーワード : 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
エイズは発症を抑え込む時代から感染しない時代へ 抗体併用法~サルで100%の予防効果の画像1

HIVに感染しない方法を開発!?(depositphotos.com)

 2015年のデータでは、世界中では約3,670万のHIV感染者/AIDS患者がおり、年間約210万人の新規感染者、約120万人の死者が出ていると推定されている(UNAIDS Fact Sheet 2016)。

 2016年の日本での新規HIV感染者1,003人、新規エイズ患者437人で合計1,440人(厚生労働省エイズ動向委員会)、ここ数年数値的には横ばい状態だが、高い数字での横ばい状態だ。国際的に見ても東アジアは最も新規感染増加の勢いが強い地域となっている。

感染しても発症しない時代から感染しない時代へ

 1997年に複数の薬を組み合わせる「多剤併用療法」が導入されてからは、HIVウイルスの増殖やエイズの発症はほぼ抑えられるようになった。次は感染予防をどうするかというステージに入ってきたのだ。今後、HIVの感染拡大を阻止するには複数の抗体を併用する戦略が鍵となりそうだ。

 紹介する2件の新たな研究では、手法は異なるが複数の抗体を組み合わせてサルに注射した結果、HIV感染を完全に予防できることが示された。これらの抗体は定期的に注射する必要があるが、より長期の予防効果を得ることができる抗体の開発も進められているという。

 HIV感染者に対する抗レトロウイルス療法では、単剤ではなく2~3種類の抗レトロウイルス薬が使用される。その理由は、単剤治療ではウイルスがすぐに耐性を獲得してしまうからだ。米エイズ研究財団(amfAR)のRowena Johnston氏によると、今回の研究は、この考えを抗体にも応用したものだという。これまでのHIVワクチンの研究でも1種類の抗体だけで完全に感染を予防できたことはなかった。

 また、今回報告された2件の研究では、弱毒化させた病原体を接種して自然に免疫を獲得するのではなく、単純に抗体を投与することで免疫を獲得する「受動免疫」の仕組みを利用した。さらに、ウイルスに結合して標的細胞への侵入を阻止する中和抗体の中でも、さまざまな種類のHIV株を中和できる広域中和抗体に着目した点も、これらの研究に共通している。

難治性むちうち症からなぜ多くの不定愁訴がおきてしまうのか?
難治性のむちうち症を改善 後編 東京脳神経センター 整形外科・脊椎外科部長 川口浩医師

前編『画像診断できない難治性のむちうち症を独自の治療法で改善』

原因不明で治療法がなく多くの患者さんが回復をあきらめていた難治性のむちうち症。東京脳神経センターで進む独自の治療で、めまい、動機、吐き気などの全身症状やうつ症状などの不定愁訴が大幅に改善しているという。その具体的な成果についてお話を伺った。

Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

医療法人社団 顕歯会 デンタルみつはし 理事長…

三橋純

近畿大学理工学部生命科学科ゲノム情報神経学准教授…

西郷和真

小笠原記念札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認定クリ…

横山隆