羽生結弦選手が克服した「喘息」を『24時間テレビ』で告白~慢性化しやすいオトナの喘息

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羽生結弦選手は2歳から喘息(気管支喘息)を患っていた(depositphotos.com)

 フィギュアスケートの羽生結弦選手は現在22歳。手足がすらりと伸びた端麗な容姿と華麗な演技で私たちを魅了する羽生選手には、大きなハンディキャップがあった。2歳から喘息(気管支喘息)を患っていたのだ。

 8月27日放送の『24時間テレビ 愛は地球を救う』(日本テレビ系)に出演する羽生選手は、喘息を言い訳にはせず、世界のトップで戦い続ける思いを初めてテレビで語るという。

 スポーツなどで体温が上がると、発作的な激しいセキや呼吸困難が誘発されやすい。そのため、喘息の子どもにまったく運動をさせない家庭もあり、「喘息の人はひ弱」というイメージを持たれることが多い。

 しかし、喘息を患っているアスリートは少なくない。元スピードスケート選手である清水宏保氏、「霊長類最強女子」と呼ばれているレスリングの吉田沙保里選手、柔道の谷本歩実選手など、ゴールドメダリストたちが自身の喘息を公表している。

 喘息の発作は苦しいし、眠れない。家族も周囲も心配する。しかし、適切な治療と体調管理、そして本人の不断の努力によって過酷なスポーツな世界でも結果を残している選手たちがいるのだ。

喘息は子どもだけの病気ではない

 喘息は、空気の通り道である気道の炎症が続き、気道が狭くなって呼吸が苦しくなる状態が繰り返し起こる病気である。

 代表的な症状として、激しいセキ、タン、呼吸するときに鳴るヒューヒュー、ゼーゼーといった音、息切れ、呼吸困難が挙げられる。夜間や早朝、梅雨時、台風シーズンなどに、喘息の症状は現れやすい。

 日本呼吸器学会によると、日本では子どもの8~14%(小児喘息)、大人の9~10%(成人喘息)が喘息である。喘息は子どもの病気と思われがちだが、大人も10人に1人の割合で患者がいるわけだ。

 小児喘息は2~3歳までに60~70%が、6歳までに80%以上が発症する。その60~80%が、思春期までに症状が消えるといわれている。成人喘息については、小児喘息が続いていたり再発したりするケースのほかに、成人になって初めて症状が出る「成人発症喘息」がある。

 小児と成人とは原因が異なることも多い。小児喘息の70~90%がハウスダスト、ダニ、花粉などといった「アレルゲン」が特定されるアレルギー反応だが、成人喘息の場合はアレルゲンが特定されず、慢性化しやすいといわれている。

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